ジェット機で患者搬送 政府、半額補助で支援へ

2017年04月17日 18:36

政府は2017年度から、
医師不足などで高度医療を受けられない地域の
患者を搬送する小型航空機
「メディカルジェット」の運営を支援する。

2017年度予算案に1億円を計上、
都道府県など事業主体の運営費を半額補助する。
へき地医療の充実を図る狙い。
 
厚生労働省によると、
ドクターヘリに比べて高速で航続距離が長く、
医療過疎地から都市部への搬送時間が大幅に短縮でき、
広大な面積を持つ自治体や
離島を抱える自治体の需要を見込む。
民間航空会社に運航を委託する形を想定している。

導入に前向きな北海道では11~13年、
道医師会などでつくる「北海道航空医療ネットワーク研究会」が、
新千歳空港と札幌市の丘珠空港を拠点として
民間の小型ジェット機とプロペラ機計2機種で研究運航を実施した。

機内に患者が横になるストレッチャーを備え、
人工呼吸器や心電図モニターなどの機器も搭載。
医師や看護師が同乗した。
振動が少なく、
機内の気圧調整もできるため患者の負担を低減できる。

医療機関の要請を基に患者を計85回搬送。
うち県境をまたぐ搬送が12回あった。

岡山県の大学病院から札幌圏の医療機関まで
脳症の乳幼児を運んだケースでは、
出発から到着まで千キロを超える距離を約4時間40分で運び終えた。

研究会は
「医療の平準化に有効で、
県境をまたぐ広域搬送の需要もあった」
と結論付け、
道が15年から
メディカルジェット実用化の検討を国に要望していた。

研究会は、空港での離着陸の調整などに時間がかかることもあるため、
緊急搬送より事前に計画できる搬送に適していると指摘。
政府も、
リスクが高い分娩や
手術のための入転院など、
計画的な搬送を想定している。
患者の費用負担の有無は、
今後検討するという。

25歳CPA 最終

2017年04月16日 18:10

八戸ERでは、25歳男性、心室細動継続。
このキーワードで山が動く。
患者収容の5分後を目指して、山が動く。
PCPSの準備が始まる。

隊長は3回目の電気ショックの後で顔色が
改善したのを見逃さなかった。
心電図モニター波形も不整でなくなった。
呼吸もしっかり大きくある。
これは成功かと思い、CPRを止めさせた。
頸動脈を触る。
脈あり、呼吸あり。
6:12心拍再開だ。

うれしい。
隊長の言葉に家族は喜んだ。
汗びっしょりの父親も兄も母親も。
病院前でできることは全部やった。
結果は心拍再開だ。
市民によるバイスタンダーCPRは救急車が到着するまでの5分だけ続ければいい。
5分後には救急隊が来る。
そして、現場を救急車で出発する。
5分後には
劇的救命センターに到着するはずだ。
石橋隊長は機関員に
「現場出発、収容先八戸救命」
6:14救急車は住宅街に勝利のサイレンをこだまし、
現場を出発した。

病院内では検査、治療が同時に進む。

そして1週間後、歩けるまで回復し、
植え込み式除細動器の手術目的に大学病院へ転院した。
学業復帰。

劇的救命

25歳CPA 完

25歳CPA その3

2017年04月15日 18:09



1回目の電気ショック後、直ぐに退院にCPRを命じた。
父親と兄のCPRは立派だった。
石橋隊長は、救急車へ移動準備を始めた。
あらかじめ、機関員はスクープストレッチャーを部屋に持ってきていた。
スクープストレッチャーとは、左右分離式のロングボードで、
搬送に使いやすい。

6時7分AEDの時計は正確に2分を計った後だった。
再び、
AEDが作動した。
「離れてください、ショックが必要です」
隊長はそのすきに、頸動脈を触れた。
脈ない。
隊長は電気ショックボタンを押した。
2回目の電気ショックの直後に移動を開始した。
6:09救急車内に収容できた。
隊長はダイレクトブルーへ電話した。
隊員は、酸素を切り替える。
6:12
AEDが作動した。
「離れてください、ショックが必要です」
3回目の電気ショックのボタンを隊長が押した。
4回目以降の電気ショック成功率は低い。
だからこの3回目が運を握る。
隊長は祈る気持ちで赤いボタンを押した。
祈る気持ちは一緒に救急車に乗った家族も同じ。
電気ショック後に、CPRを再開した。

ダイレクトブルーは救急医はもつPHS.
現場の救急隊から直接を電話を掛けられる。
ふつうは2コールで出る。
30秒くらいで現状を伝えると、
たいてい、どうぞ来て下さい。
と返事がもらえる。
隊長は、車内収容から、
3回目の電気ショックまでの
わずか1分で、
八戸ERへ出繩を入れた。
(続く)

25歳CPA その2

2017年04月14日 18:08

兄の大きな声で助けを呼ぶ声に、家族は部屋に集まった。
兄は胸骨圧迫中だった。

弟は大学生で、たまたま八戸に帰省中だった。
タバコは吸わない。
品行方正な大学生だ。
3歳違いの兄は全力で胸骨圧迫をした。
父親が部屋に近づいた。
胸骨圧迫を父親、
マウスツーマウスを兄が行う。
母親は、救急車を迎えるために玄関に出た。
6:02救急隊は自宅に到着した。
患者は弟。
救助者は父親、兄でCPR中だった。
隊長は頸動脈を触ったが、脈なし。
CPRを中断するように父親に言った。
父親の呼吸は弾んでいた。
隊長は観察する。
脈波触れない。
呼吸は顎がわずかに上がる
死戦期呼吸だ。
隊員は同時にAEDのパッドを貼る。
隊長は父親にCPRを再び始めるように言った。
呼吸補助はバッグバルブマスクで行う。
6:05運命のAEDが作動した。
「離れてください、ショックが必要です」
石橋隊長はしめたと思った。
ショックが必要ということは
心室細動だろう。
現場で心室細動なら、かなりの確率で救命できる。
たとえ、現場AEDで心拍再開できなくても、
八戸救命へ運べばPCPSで社会復帰させている患者を何人も見てきた。
心室細動は幸運だ。
運が悪いのは午前6時、ドクターカーの運用していない時間だ。
さらにこの場所は、ポンプ車ピックアップドクターカーで出動してそれほど利点はない。
(続く)

25歳CPA

2017年04月13日 18:06

AEDがない時代は、
若者の急死を助けられなくて悔しい思いをした。
いまは違う。


25歳男性。
兄弟は仲良かった。
午前5:50弟の隣で寝ていた兄は、
弟の荒い呼吸の音で目が覚めた。
すぐ後に、弟は奇声を短く上げて、
弟の意識がなくなったことに兄は気づいた。。
5:53兄は119通報した。

八戸消防救急指令課は焦っている兄にゆっくりと説明した。
救命講習会を受けたことがありますか。
兄は答えた
「あります」
呼吸はあるか、呼吸は普通か、
顔色はどうだ。
もし呼吸が普通でなければ
心肺蘇生を始めてください。

5:56救急車が出動した。

兄は弟の呼吸をみる。
だが、弟の呼吸に兄の思いは通じなかった。
それどころか呼吸は弱く遅くなった。
講習会で教わった、
異常な呼吸だ。
呼吸停止に入る。
呼吸が止まった=心臓停止だ。
兄はまさか、肉親のCPRをするとは思っていなかった。
そんなつもりで、消防の救命講習会を受けたつもりではなかった。
消防の普通救命講習会を受けた時に。
兄は、顎が上がるだけの呼吸は異常な呼吸で心臓停止と考えると教わった。、
弟の意識をみた。
ゆすっても反応がない。
兄は胸骨圧迫を始めた。
時々、顎が動くが、
それは講習会で習った、
異常な呼吸で、心臓停止を意味する。
(続く)