新生児の蘇生

2012年01月16日 18:00

ずいぶん前の経験です。

午前3時ころ自宅近くで分娩と推定。
祖母により救急要請されました。
新生児は午前5時7分救命救急センター救急室へ心肺停止状態で搬入されました。
母児ともに低体温。
新生児には枯れ葉、泥が付着していました。
全く啼かない、動かない、上腕動脈触知しない、
心臓エコーで心臓収縮なし、心臓の弁だけがかすかに動くPEA.
胸骨圧迫を継続します。
胸骨圧迫は、指2本でおこないます。
直径3mmのチューブを気管挿管しました。
深さは9cm(直径の3倍が、チューブの固定位置です)。
体温は電子体温計Lowです。
寒暖計を肛門に刺し込みます。
直腸温は22度です。
低い、危険な領域です。
血管確保し、加温輸液を開始します。
血糖補正も。
大きめのバッド(四角い食器洗いの洗面器のようなもの)にお湯を入れます。
湯温は40度にします。
お湯に新生児の体を沈めます。
胸骨圧迫と、人工呼吸は継続します。
新生児は、体より頭が大きいので、効率よく加温するには、頭もお湯につけます。
新生児の気管のチューブを水の外に出して人工呼吸を維持します。
徐々に体温は上がります。26度、28度、30度と。
午前6時、体温31度で、上腕動脈の拍動を感じることができました。
心臓の超音波検査では、心臓の動きは見違えるように改善しました。
胸骨圧迫を終了します。
33度まで体温を上げてNICUへ移動し、新生児医師に後を託しました。



コメント

  1. tf | URL | -

    新生児の体温を上げるには頭もつけるなんて知りませんでした!
    先日、初めてこちらのブログ拝見しました。私は3月からまた大学病院に戻り、看護師としてきちんと勉強し直したいと思っています。救命志望なのでブログ更新を楽しみにしています☆

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