スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

重複要請、重なる ~後編

2011年09月24日 20:33

(2度目の重複要請に応じて県病ヘリポートを離陸し、つがる市柏総合運動場へ)

9時35分、柏総合運動場に着陸した。
しかし救急車到着は、その10分後だった。

9時46分、フライトスタッフは患者に接触した。
運動麻痺と心房細動、すぐに脳卒中と推測できる。
急いで○病院へ電話した。

電話に出た医師は、病状について色々と質問してきた。
そして最後に、「そういうのだったら、直接脳外科に電話して下さい」
根掘り葉掘り聞かれたあげく、最後に収容を断られてしまった。

仕方なく脳外科病棟に電話してみると、今度が看護師が出た。
「脳外科医師に聞いてみます」
・・・・・
急ぐ気持ちを抑えながら、しばらく待ち、やっと医師が電話に出た。
「少し考えさせてくれ」
と、いったん電話を切られた。
・・・・・
返事がない。

光銭医師はもう一度、◯病院へ電話した。
粘り強く交渉し、ようやく受け入れ許可をもらった。

10時15分、離陸。
柏運動公園に着陸してから40分が経過していた。

10時23分、屋上へリポートに着陸。
患者は院内に消えていった。

10時43分離陸、しかし八戸に戻る途中で給油が必要。
10時54分、県病ヘリポートに着陸して給油を行う。
11時15分、県病を離陸。
11時39分、八戸に着陸。


夕方のデブリーフィングで、光銭医師が言った。
「脳卒中患者を受けてもらうのに、20分かかりました。こんなんで良いんですか!」
声が大きくなるのは、患者思いの現れだ。
それに対して、私は言った。
「八戸の常識を、他の病院に期待するのは良くない。
 理想は、もちろん一発受け入れOKが良いに決まっている。
 しかし現実、そうはいかない病院もある。特に休日は。
 20分かかっても、収容してくれただけマシ。
 まだ青森県の救急医療は成熟していない。もう少し待とう」

5年生の鈴木君は、見学に満足してくれたようだ。
「新入院が9人もいて、すごい熱気のカンファランスですね。
 ドクターカーとドクターヘリの出動もあったし、病棟入院も多いですし。」
「今日の段階で、救命の入院患者は95名。
 我々は、いつも一発受け入れOKだから、患者数が多いんだよ」
「病室が不足して困らないのですか?」
「医療の原点は救急医療。原点を外さないことが大切だよ」


コメント

  1. 三沢の猛牛 | URL | -

    理想と現実

    ご苦労様です。
    いつも思いますけど救急車は365日24時間がんばっていますが
    救急車を受け入れる病院の体制がまだまだのようですね。
    しかし技術的?(先生の有無および経験、医療設備)などがなく受け入れるのもどうかもと思います。自分の病院で無理なら他病院へ搬送はすばやくしてほしいですね!。
    本当に理想と現実の両立は難しいですよね。

コメントの投稿

(コメント編集・削除に必要)
(管理者にだけ表示を許可する)

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://doctorheli.blog97.fc2.com/tb.php/783-6998fcbc
この記事へのトラックバック



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。