帰ってきたJA112D その10

2011年08月22日 21:50

(5件目の要請に応えたのも束の間、三沢で高エネルギー事故が発生・・・!)

16時32分、消防無線器が三沢で発生したトラック同士の正面衝突事故を伝えている。
救急車にレスキュー車、指揮車も出動したようだ。

「これは来る」西村CS。
「(場所は)三沢のどこ?」粟島CS
「○○と言ってましたよ」西村CS
「ランデブーポイント調べます」粟島CS

「青森ドクターヘリ101機長、取れますか?」西村CS が航空無線で問いかける。
「はい、青森ドクターヘリ101です、どうぞ」機長が応じた。
「三沢から要請あるかも知れません」西村CS。

私は一部始終を聞きながら、予定通り1分でサケおにぎりを完食し、お茶に口をつけた。
16時38分、ホットラインが鳴る。
「今先生、やはり来ましたよ」西村CS

「ドクターヘリ通信指令室粟島です。ドクターヘリ要請ですね」

粟島CSは受話器を取って3秒後、一斉コールボタンを押して PHS に出動を伝えた。
通信指令室にいる私の右胸でも PHSが鳴り出す。

西川看護師と野田頭医師が、すぐ CS 室に顔を出した。
「三沢、2tトラックと20tトラックの交通事故。傷病者1名」

3人でヘリポートに向かって走り、ヘリポートドアの前で、安全靴に履き替えた。
ヘリポートドアを抜けると、EC135のメインローターはもう回っていた。

16時41分離陸。要請から3分、早い!

サケおにぎりでエネルギーも回復した。
「青森ドクターヘリ1から三沢消防、状況を教えてください」
「三沢消防です、救急隊現場活動中で詳細分からず。
 救急隊コールサインは三沢救急3、支援隊は三沢1、直接コールされたい」
「ドクターヘリ、ただいま離陸しました。ランデブーポイントまで10分」

「青森ドクターヘリ1より三沢1、どうぞ」
「三沢1です、ランデブーポイント織笠団体活動センターまで8分」
「ヘリはランデブーポイントまで5分、織笠団体活動センターは芝ですか土ですか?」
「織笠団体活動センターは芝、散水必要なし」

「先に現場を上空から見てみましょう」と整備士。

やがて現場上空に着いた。
でかいトラックと普通トラックが衝突している。
パトカーがいる。赤車が3台いる。白車は1台。

「青森ドクターヘリ1より三沢消防、現場付近に着陸場所見つからず。
 ドクターナースを現場投入します。支援車両をランデブーポイントへ向けて下さい」
「三沢1はタンク車、ポンプ車を向ける」

16時53分、織笠団体活動センターに着陸。
「ヘルメットで出るよ」私は2人に告げた。
1分後、前回出動で乗ったポンプ車が、高音量のサイレンで近づいてきた。

ポンプ車が少し走って到着した現場は、オレンジ色を纏った大男たちの戦場だった。

(続く)


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