フライトドクターを目指して

2011年07月21日 21:26

ちょっと前になりますが、高校1年生から質問がありました。

「高校に入って、さっそくですが、もう大学のことも意識しはじめなくてはならなくなり、今のところは、フライトドクターか、フライトナースを目指しているので当然医学部を志望しています。しかし、医学部は狭き門。なのに医者は不足している。これって、かなり矛盾しているのではないでしょうか?」

フライトドクターは医師ですから、大学の医学部に入学する必要があります。
フライトナースなら大学看護学部、看護学校、看護短大など。これは当然ですね。

さて、患者さんに人気があったり看護師に頼られたりする医師と、
卒業した医学部の入学試験の難易度は、正直あまり関連がありません。
つまり大学受験の学力は、将来の医師の能力の違いに当てはまるものではないので、
高校生のとき学力に合った大学で勉強すれば、どの医学部でも、良い医師になれます。

でも問題は、医師になってからです。

確かに医学部の6年間で勉強することは膨大にあります。
医師国家試験の参考書は、エッセンスを細かい文字で詰め込んでも厚めの英和辞典なみ。
どの科の有名な教科書も、基本や原則しか書いてないのに広辞苑数冊分くらいあります。

といって、これを丸暗記してもダメなのです。
実践的なノウハウも必要ですし、何より医学は常に進歩しているからです。
だから多くの医師は、毎日のように教科書や学術雑誌を読みます。
一生勉強、というのは誇張ではありません。

つまり、勉強が苦手な人に医師は務まらないのです。
なので、勉強が苦手な人まで医学部に入っても、良い医師が増えるとは限りません。
もしかすると入学試験は、根気よく勉強を続けられるか確かめる方法かも知れません。
ベストな方法ではなくとも、今の社会の仕組みでは他に方法がないようにも思えます。

宇宙飛行士の毛利博士が、日本救急医学会総会で講演をされたとき。
講演後に、会場から質問がありました。
質問者 「宇宙に医師を一人連れて行くとしたら、何科の医師がいいですか」
毛利博士「・・・・」

救急医学会理事長が先に言いました。
「内科医師は何でも知っている。外科医師は何でもできる。救急医師は何でも知ってて何でもできる」

すると毛利博士は、こう応えました。
「宇宙にとって大事なことは調和です。
 私が見込んだこれぞと思う医師を、救命救急センターで1年間研修してもらいます。
 その医師は、内科でも、外科でも、救急でも構いません。」
会場からは、大きな拍手が出ました。

優しく思いやりがあり、勉強を熱心に続ければ、確実に明るい将来が待っています。
なお青森県では、県内の高校生あるいは将来青森県で働く意思のある高校生に対して、地元大学医学部への門戸を広げています。


コメント

  1. 高校生のご意見番 | URL | GV7kq/BI

    ありがとうございます。ちょっと前ですが、もしかして、もうスルーされちゃったんじゃないかなって、思いました。医者って、学ぶことが、結構あるんですね。今のままじゃ、ちょっとまずい気がしてます。だから、もっと勉強をがんばって、好きになれるようになりたいです。

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