サッカーも脳梗塞もスピードだ その3

2011年06月20日 18:23

麻酔担当の吉村医師がPHSを取った。
「耳だけ貸してください」
私は、明石医師から状況を聞いた。
「八戸へ運ぶのなら、いまそこで説明して口頭で同意をもらえばいい、
直ぐに準備を始める。
県病へ運ぶのなら、家族同乗が原則だし、そこで同意とる必要はない」
私は、PHSを切って、手術を続けた。

六ヶ所村の大石運動場では、光銭医師が家族に確認した。
八戸へ運び、tPAの治療の可能性にかけることを、

11時28分EC135は六ヶ所村を離陸した。

「ダイレクトCTおねがいします」
光銭医師は上空からCSへ無線を入れた。
11時44分青森県ドクターヘリ八戸着陸。
CT室へ向かう。
CTで異常な影がない。
採血検査を提出する。
MRIを撮影する。

血液検査の結果を待つ。
PT検査は条件内!
12時28分時tPA注射開始。

オシム元監督が言うように、脳梗塞はスピードが大事だ。
現場からオーバートリアージを容認して、脳梗塞を受ける体制が八戸にはある。
救急医がERで脳梗塞治療を積極的に行えば、当たり前にそうなる。

八戸日赤、八戸ERどちらも、脳卒中には救急医が対応している。
50%のオーバートリアージ(過大評価、tPA注射のおそらく適応と思った。実際は適応ではなかった)は許す。
許せないのは、10%のアンダートリアージ(過小評価、tPA注射するほどではないねという思い込み)
救急医にオーバートリアージは容認される。
過小評価は厳禁。死につながるから。

(サッカーも脳梗塞もスピードだ  完)


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