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またもサンダーバード作戦 今度は七戸 最終

2011年04月19日 23:55

冬寒い日、サンダーバード作戦が七戸町の患者に進んでいる。


零下の風が吹く運動場に患者の乗った救急車ストレッチャーが下ろされる。
毛布でくるんでいるが、患者は震える。
右となりに並べられたドクターヘリストレッチャーに患者を横移動させた。
この時期にしてはアスファルトが見える。
ストレッチャーは、車輪を転がして、ドクターヘリのお尻のドアに近づけられた。
私は、ストレッチャーの左に取り付いて、酸素ボンベがぶつかるのを防ぐ。
「安部先生、心電図12誘導モニター着けて、そして酸素投与。
看護師は、血圧計。静脈路確保は、離陸してからするよ」私
「家族はどうしますか」看護師
「家族はドクターヘリに乗せるよ。阿部医師はここに居残りだ。
もう直ぐドクターカーが到着するはず」私
小さなサイレン音が聞こえる。
約30kmの道を走ってきたラッピッドドクターカーだ。
「ドクターカーに乗って帰ります」安部医師
日没まで後3分
「エンジンスタートどうぞ」
「待ちかねた機長は腕時計の長針を確認してからエンジンスイッチを押した。
いつもと同じ音から始まる。そしてメインローターが回る。エンジン音が高くなる。
整備士が左右のドアを閉めた。
安部医師は、30m後方の救急隊と同じところまで離れた。
左後ろ100mに、赤色灯をつけたラピッドドクターカーが進入してきた。
ドクターカーの吉村医師と私は会話を交わさずに、すれ違うことになった。
いけない上司だ。
16時30分ドクターヘリ離陸。
強烈なダウンウォッシュは陸上の安部医師にも襲い掛かった。
思わず、こちらに背を向ける安部医師。
離陸は安定していた。
高度300m、進路を南に向けたところで、日没。
「セーフでしたね。」私
「ご協力ありがとうございます」整備士
「さあ、血管確保だよ。」私
ゴムを左腕に巻いた。
しかし、血管が浮き出ない。
注射針を刺した。しかし失敗。
もう一度試みた。しかしまたも失敗。
「よかった、こんなにも血管確保が難しい患者だったんだ。陸上の救急車内で、やったら、日没に遅れたかもしれない」私
看護師は新しい針を用意していた。
「今度は、外頸静脈に針を刺すよ。針に注射器をつけて頂戴」私
10ml注射器をつけた針を患者の首に刺す。
左ヒトサシ指で頸静脈の鎖骨近くを押してつぶす。耳の少し頭側にシリンジを持った右手がちょうど位置する。
うまく刺さった。
「輸液を開始。痛めどめの麻薬を使うよ。0.1mg」私
整備士は、CSと無線で話す。
「ヘリポート除雪時にはずした、夜間照明装置を至急復帰してほしい」整備士
「警備員に連絡します」CS
夏は、常時、夜間照明装置を地面に置いているが、雪が降ると除雪のためそれらを取り払う。夜間着陸時は、警備の人たちが、黄色と緑の夜間照明装置を復帰させる手はずだ。
八戸市立市民病院が見えてきた。
格納庫には、まぶしいライトが輝く。ヘリポートの周りには、黄色と緑の光が浮かぶ。
警備の人たちが、上手に夜間照明装置を設置し、スイッチを押してくれた。
16時37分夜間照明装置で輝く八戸へリポートへ着陸。
患者は八戸ERへ入り、それから心臓カテーテル室へ移動した。

1七戸町の患者が、中部上北消防の救急車で南下した。
2八戸市のドクターカーが北上する。
3青森県ドクターヘリが北上する。
4ランデブーポイントでヘリコプターを誘導したのは、十和田市六戸消防。
5患者は八戸市の救命救急センターに収容され、治療開始された。

事前打ち合わせなどモチロンない。

(またもサンダーバード作戦 今度は七戸   完)



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