東北関東大震災その19 ~ドクターカー1号2号同時出動②~

2011年04月16日 23:58

震災7日目、ドクターヘリ出動は2件目を終了した。そして


ドクターカー要請件数は震災と共に増え続けた。全てドクターカー1号が対応した。ドクターカー2号はDMATで岩手県に出動していたから。
16時ドクターカー1号に出動要請がかかる。意識障害の患者。
医師が現場出動し、脳梗塞を見抜く。病歴を聴き、身体所見をとりながら、ERヘ向かう。脳梗塞だとしたらぎりぎり血栓溶解薬を使える時間帯なはず。急いで処置をして、救急車で搬送した。

そしてドクターカー2号出動
男性が16時20分部屋を歩いていていきなり家族の眼の前で卒倒した。家族は直ぐに119番通報をした。
八戸消防指令課は、救急車1台を出動させた。隊長は村井救急救命士。
八戸消防指令課は、その少し前に八戸ラピッドドクターカー1号を出動させたばかりだった。
男性は、119番通報のあとで呼吸が止まる。救急車を待ちきれなかった小学生の子供と、男性の父親が心肺蘇生を開始した。
16時29分救急隊が現場に到着し、心肺停止を確認した。CPRを引き継ぎし、同時にAEDを装着した。
AEDのモニターにはVFが写る。蘇生のチャンスだ。電気ショックを行う。
だが心臓は戻らない。
16時31分村井隊長は八戸消防指令課に電話した。
「男性はCPA,ドクターカー要請おねがいします」村井隊長
「ドクターカーは別事案出動中」指令課
この30歳代男性にはドクターカー出動は不可能。無念さを感じた八戸消防指令課だった。
その、1時間前八戸ERには岩手県の災害現場からドクターカー2号エスクードが帰っていた。汚れた車体はERの前に停車し、災害出動の後始末のために、5つのドアをすべて開けて、荷物を降ろしていた。

村井隊長が今度は、特定行為の許可のために、ダイレクトブルーPHSを鳴らした。
「ラリンゲアルチューブを入れてください。ところで現場はどこですか」高田医師
「八戸市内○○です。」村井隊長
「それなら、ドクターカー2号を出しましょうか」高田医師
「お願いします。途中ドッキングで」
患者は若い。目撃ありの心停止。VF継続。
病院実習中の救急救命士が運転を志願した。
高田医師,丸橋医師がドクターカー2号で出動した。横浜出身の高田医師はもうすぐ6年目。研修医は横須賀で行った。救急修行のために八戸にいる。
村井隊長は2回目の電気ショックのあとで、気道のチューブを入れた。
16時41分現場出発。約束の現場制限時間15分以内。
希望のドクターカー2号エスクードとドッキングまであと2分だった。
(続く)


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