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500回目は厳寒の六ヶ所村

2011年01月17日 23:01

昨年12月27日、青森県ドクターヘリは500回目の無事故出動を果たした。
前日には北日本を猛烈な寒波が襲い福島県で国道を封鎖、約300台の車が立ち往生した。
青森県でも日本海側、津軽地方は大雪。弘前市に近い大鰐スキー場も、オープンした。

27日朝、ドクターヘリミーティングで機長が言った。
「津軽地方も寒波から回復しつつあります。八甲田山は雪雲で越えられませんが、
 青森・津軽方面には、八甲田山を北に迂回するコースで出動できます。
 下北方面は今後少しずつ回復するので、出動OKです」
つぎに整備士から。
「ヘリポートも凍結しています。走って転倒しないように気をつけてください。
 現場でも、転倒にはくれぐれも気をつけて下さい」

聞いているヘリ番は、函館生まれの光銭医師、福岡生まれ宮崎大卒の安部医師。
阿部医師は凍結した路面に、やや不安そうな顔。

朝のミーティングの少し前、六ヶ所村で事故が起こっていた。
除雪車の事故。救出不能状態が4時間続いたという。
8時31分、119番通報。
8時38分、北消40の救急隊が現場到着した。
隊長は、まだ救出されたばかりの傷病者を観察して四肢麻痺を発見した。

8時42分 ドクターヘリ要請。
CSは天気図を見る。前日と違い、北に雲がない。これなら行ける。
ドクターヘリ出動のパトライトを鳴らした。
続いて、ドクターヘリ出動のコードブルーPHSを鳴らす。

8時47分 除雪済みのヘリポートをEC135が離陸した。
10m も上昇すると周りに雪が舞うものの、視界は十分取れる。
7階の高さまで上昇し、機首を北に向けて斜め上に進んだ。



9時06分 ランデブーポイントの六ヶ所村大石運動場に着陸。
光銭医師、安部医師、看護師は救急40に乗り移った。

患者は四肢を痛がっていて、動かすことができない。
神経の走行に沿った部位に、正座した後のようなビリビリ感を訴える。
その痛がり方は、頚髄損傷に特徴的なparesthesiaだ。

鈍的外傷の primary survey をすばやく行う。
静脈に針を刺し、点滴を開始する。
痛み止めの麻薬を注射し、ヘリコプターに収容する。

積雪の上ではストレッチャーの車輪は回らない。
みんなでストレッチャーを持ち上げ、救急車からドクターヘリまで移動した。

9時22分 離陸。
収容先は八戸市立市民病院救命救急センター。
青森県内で唯一、日本外傷学会の専門医施設認定を受けている施設。

9時40分 八戸着陸。
患者は八戸 ER へ入室した。



年末を残すところ5日で、ちょうど500回目の出動だった。
もちろん500回すべてが無事故、安全運行だった。

…おっと、出動の際に安部医師がヘリポートで転倒したことは秘密だよ!


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