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痙攣重積 その5

2018年07月09日 18:08

さて、患者の様子はどうなのかと思いながら、
停車した救急車に走ってゆく。
救急車の後ろのハッチドアを3回ノックして開けた。
予想と違っていた。
救急車のストレッチャー上に、男性が寝かせられていた。
両方の腕は曲がり、小刻み震えていた。
顔も震えていた。
目は閉じていた。
痙攣重積だ。
意識が戻らないうちに、
短時間にけいれんを繰り返すことを痙攣重積という。
早く痙攣を止めることが、、後遺症軽減に結び付く。

私は、ナースにジアゼパム5mg注射器に詰めてという。
ナースは、黄色い液体を1mlを2.5ml注射器に詰めた。
ジアゼパムは10mgが2mlだ。
救急で使う薬は、1mg1mゃ10mg1mlが多いが、
ジアゼパムは違う。
だからナースへの指示は
5ミリではだめ。
しっかり5ミリグラムと伝える。

私は、男性の右腕を引っ張り、伸ばす。
右腕の手首あたりを私の両膝の間に挟み硬く固定した。
ゴムの駆血帯を肘の上5cmくらいに巻いた。
アルコール綿で肘をこすると、
青い静脈が浮き出た。
ナースはジアゼパム5㎎が入った2.5ml注射器に青針を付けて渡してくれた。
私は、肘静脈に針を刺す。
注射器の押し子をわずかに引くと陰圧で血液が逆流する。
素早く
ジアゼパム5㎎を直接静注した。
直ぐに針を抜く。
使用済みの注射器は、黄色の針ケースに捨てる。
黄色い液体が静脈内に入ると、
約5秒で上肢のツッパリがとれ始める。
10秒後には私の両ひざでの挟み込んでの固定は不要となった。
(続く)



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