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泥沼からの劇的救命 その8

2018年05月15日 19:12

野田頭所長は、お湯と、タオルで鼠径部だけをきれいにするようにナースにお願いした。
PCPSチューブを挿入する皮膚をできるだけきれいにしたい。

PCPSはすぐに回すことができた。
血液温は24度だ。
PCPSで復温を開始する。
すると、手足の動きが出てきた。

脳の虚血の影響を見るため、
頭部CT検査をする。
「脳の被髄境界は保たれている。
いまのところ、脳の虚血は軽い。」田中医師
男性は救命救急センターに入院した。
復温は順調だった。
救命救急センターナースは、
まだ泥まみれの男性を体をタオルで清拭する。
何枚かのタオルを使い泥はすべて拭き取った。

田中医師はPCPSが順調に回り、
赤みも帯びてきた顔に話かけてみた。
大きな声をかけた。
「手を握ってください」
すると、男性は、
弱いが手を握り返した。
呼びかけで手を握る。
激的救命のアプローチは始まったばかり。

翌日、心臓の動きはまだ不十分だった。
心停止後の一時的心臓機能低下か、
心筋梗塞が起きてそれから重機ごと転落したのか。
もし後者の心筋梗塞なら、治療法はある。
田中医師は、心臓カテーテル検査を循環器医師に依頼した。
患者は、PCPSがついている状態で、
一日前のように、
血管造影室へ移動した。
心臓の検査は問題なかった。
さらに3日後、心臓の動きがよくなった。
これならPCPSをはずせる。
朝の回診で決断が下された。
野田頭所長、田中医師、森医師はPCPSを外す手術を午前中に救命救急センターで始めた。
(続く)


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