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顔面外傷にサンダーバード作戦 その3

2017年02月25日 18:11

消防隊の誘導で、
私たちは走った。
約200m。
両方方向の車線は通王止めになっていた。
上空から見た事故現場は近づくと凄惨なものだった。
一体どうすればこのように電柱と車がぶつかるのか。
運転席は大破し、形がない。
これでは、運転手は、重症に違いない。
ひょっとしたら、心臓停止しているかもしれない。

事故車両には、患者はいなかった。
消防隊長が救急車の方を指さした。

我々は、事故現場の南10mに停車していた救急車に近づいた。
ハッチドアをノックしてから開けた。

救急隊長はCPRをしていた。
「通報時は呼吸ありだったようです。
救急隊接触時はCPA.
波形はPEAです」
口腔内から血液が飛び出ていた。
胸骨を押すCPRは、ゆがんだ胸壁に無効に思えた。
男性はまだ若かった。
私は、すこしの間考えた。
鈍的外傷で、現場で心肺停止状態。
救急隊接触時にすでに心肺停止状態。
胸部と顔面外傷。
もしかしたら、頚髄損傷かもしれない。
私は悩んだ。
ここで開胸手術すべきか、否か。
もし、開胸手術しないのなら、
諦めるということだ。
この変形胸壁に通常のCPRは効果ない。
結論を出した。
現場で開胸し心臓を動かそう。
開胸心マッサージをしよう。
そう決めた私は、看護師に告げた。
「ここで左開胸する。
佐々木研修医は、気管挿管して。
気管挿管は難しいよ。
顔面外傷で血だらけだから、
正門が見えないかもしれない。
ガムエラスティックブジーを用意してから挿管して。
救急隊長は、両手で頚椎を保護してください。
両手で耳を持って、首を一直線にしてください。
喉頭鏡で挿管しますが、
負けないように、手で頚椎を固定してください」
「やってみます」佐々木研修医
佐々木研修医にとっては、
始めてのdifficult airwayだ。
「ゆっくりとい準備していいよ。
慎重にチューブを入れて、
最高にいいのは気管挿管成功。
2番目は、挿管できない。
最悪は食道挿管だから。
(続く)



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