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工場で墜落事故 その6

2017年02月14日 22:54

手術室の準備ができたところで
整形外科医師と一緒に手術室へ移動した。
2名の整形外科医師と
救急医合計6名だ。
年末の救急医療体制は重装備だ。
年末に手薄になる市内の医療を、
救命救急センターが穴埋めする。
通常の日曜より、重量配分している。
年末だからこそ、
出勤医師を増やす。
われわれには、
その代わりの代休はない。

ERでは、その間も3名の救急医と、5名の研修医が働いている。
1年目の研修医から最近苦情が出ている。
1年目の研修医が年末の日中に8時間ERで働いても、
日当は6000円だけ。
ローソンより安いという。
市民が抱く医師の高級月給とは違う。
高級月給は、
よその病院の話だ。
八戸救命とは縁が遠い。

手術室で両側大腿骨折、動脈損傷の手術が始まった。
麻酔係は、
梅谷医師と伊藤香葉医師。

大腿動脈と大腿骨折からの出血が止まらない。
骨折と筋肉損傷、動脈損傷で、
筋肉内圧が急上昇しているのだ。
コンパートメント圧は80mmHgと高い。
血圧からコンパートメント圧を引いた数字が、
筋肉に届く血流量となる。
今は、引き算するとゼロに近い。
これでは、筋肉と神経が壊死する。
筋肉の圧力を減らすために、
皮膚切開と筋膜切開を入れた。
これによりコンパートメント圧は低下した。
しかし、次の瞬間、解放した筋肉より、
動脈色の出血が吹き出した。

血圧低下、脈拍上昇、アシドーシス、
無尿状態に陥る。
輸血は急速に入れている。
輸血担当は、藤田医師だ。
藤田医師は日中のドクターカー当番。
夕方からドクターカー当番は
今野部長に替わっている。
手術はすでに夕方にかかっていた。
(続く)


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