スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

工場で墜落事故 その3

2017年02月11日 18:50

ドクターカーの最大利点は、
ERでの治療の加速だ。
そのために、
現場からERへ情報提供と、
緊急処置の準備の指示をする。

胸部の診察では問題なし。
超音波検査では
心臓破裂ない。
腹部出血ない。
下肢の長さが左右で違う。
これは骨盤骨折を疑う。
受傷機転は墜落疑い、
骨盤骨折を疑う。
橈骨動脈が弱いことから
骨骨折の出血性ショックを疑う。
藤田医師は、
隊長に指示する。
「骨盤骨折による出血性ショックを考えます。
バックボードの骨盤部のベルトをいったん外して、
骨盤固定帯サムスリングを巻きます」
「了解」


揺れる車内でも、
できる処置はたくさんある。
多くは、速度を遅くしなくても可能だ。
骨盤固定帯サムスリングは、
ドクターカーの外傷バッグに入っている。
サムスリングを骨盤に巻いたときに、
藤田医師は両側大腿が変形し腫れていることを見た。
「隊長、大腿の腫れは接触時からですか」
「はい、でもこれほどではなかった」
藤田医師は、両側大腿骨骨折を考えた。

両側大腿骨骨折は出血性ショックの有名な原因だ。
1本の大腿骨骨折とは違う。
両側は、危険な外傷だ。

輸液ルートから生食を全開で流す。

八戸ERに電話を入れた。
ERには、ダイレクトブルーPHSを置いてきた。
ダイレクトブルーに電話を入れた。
「頭部外傷、骨盤外傷、両側大腿骨骨折による
ショックと意識障害です。
輸液全開で、さらにサムスリングを巻いています。
大動脈遮断準備をしてください。
O型輸血準備してください」

ERでは、栗原医師と梅谷医師が
手術用の青いガウンを着る。
大動脈遮断バルーンカテーテルを使うためだ。

5分後、オレンジ色のバックボードに固定された
患者がER2ベッドに入ってきた。
(続く)


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://doctorheli.blog97.fc2.com/tb.php/2503-8c954ed6
    この記事へのトラックバック



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。