ドクターカー・ジェット機 その5

2017年01月19日 18:15

藤田医師と黒木研修医は工業地帯へ
ドクターカ―1号で向かっていた。
工場で労災事故。
国道45号線を北上し、
海岸線道路に入る。
海岸線に立ちならぶ黒い工場。
高い煙突からは白い煙がもうもうと出ている。
海岸線道路は片側2車線。
そこを走りぬけると一段と大きな工場が右に見えた。
工場の門に右折する。
敷地内に入るドクターカー1号。
前方に救急車が見えた。
そのすぐ後ろにドクターカー1号は停車した。
後部席から反射板付の赤い災害服に
ヘルメットをかぶった二人の医師が降りた。
工場の案内人が小走りに近づいてきた。
少ない説明のあと、
案内人は走り出した。
その後ろに二人は続く。

何だこりゃ!
工場の金属質の堅そうな階段が上に向かっていた。
二人がいる地上から遥か上に階段が伸びる。
空気は埃ぽい。
案内人は
「患者は4階です」
「えっつ」
黒木研修医は赤い救急バッグをリュックスタイルにして
後ろに担いだ。
これを登る。
足は安全靴を履いている。
救急隊が黄色い防寒具を着て2階か3階を駆け上がっているのが階段越しに下から見えた。
先着救急隊はまだ、患者に接触していなかった。
クレーンや突起物がいたるところから飛び出ていた。
二人の医師は、いつも通りにヘルメットの顎紐をきつく締めて、
階段に足を掛けた。
手すりを使医ながら、
間違っても転落しないように気を使った。

はるか上に見える4階のてっぺんの狭い場所が目的地。
そこに患者はいるらしい。
(続く)



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