「20世紀の外科は終わったのか 後編」

2017年01月23日 18:51

私と野田頭医師は、25年前
二人で本州最北端大間病院にいた。
医師数3名のうちの二人。
手打診療所と同じように、
自分で病気を見つけ、
検査をし、
自分で麻酔をかけて、
自分で手術をする。
それは、僻地の住民の幸せにつながった。
僻地の大間病院で
年間100件の全身麻酔の手術を行った。

緊急透析は透析機械がなくてもかき集めて行った。
緊急ペースメーカーも自分たちで行った。
緊急輸血はできなかったので
自己血輸血を常に行った。
手術中の迅速病理診断は、
手術で摘出した臓器を
タクシーに乗せて
病理診断医師のいる病院まで運び、
そこで診断してもらい、
電話で結果を聞いて、
追加の手術の必要性を即断した。

そして、その活動は、
日本救急医学の
シンポジウム
「僻地の救急」で
発表した。
演者は
私のほか
瀬戸上健二郎医師もいた。

あれから、25年
私と野田頭医師は、
大間町にいない。
代わりに、
八戸救命救急センターにいて、
医療の谷間と言われる
地方の救急医療に、
真っ向から挑んでいる。

20世紀の外科は終わったかもしれないが、
そのスピリットは
21世紀の救急医療に受け継がれている。

設備の少ない環境で、
少ないスタッフで
緊急処置、緊急手術をした
あの
20世紀の外科は、

今、病院を飛び出し、
設備の少ない環境で
例えばドクターヘリ
例えばドクターカーで、
数人のスタッフで、
緊急患者を
診断し、
緊急処置をする。

やっていることは似ている。
25年前の
20世紀のへき地の外科と、
21世紀の
病院前救急医療は。

「20世紀の外科は終わったのか 」完







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