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ドクターカー2号 その2

2017年01月05日 18:37

この日、ドクターカー1号は田中医師を乗せて、
南部町の交通事故現場に向かっていた。
八戸市内は雪は降っていたが道には積もっていなかった。
南部町に進むにつれて道路が白くなった。
青森県は、フルーツの出荷価格の総量で日本一だ。
特に、世界ブランドの青森りんごの高価格がその要因となっている。
南部町は青森りんごの生産地で有名だ。
馬淵川が形成する水はけのいい扇状地と、
日差しを浴びる名久井岳のなだらかに丘陵と、
冷涼な気候がそのおいしいリンゴを作る。

冬のリンゴの木は、隙間だらけで、
殺風景だ。
りんご畑を両側に見てドクターカー1号は進んだ。
ドクターカー医師には、
消防から直接外線電話がかかってくる。
PHSダイレクトブルーだ。
出動時はそのPHSをERに置いて来る。

八戸消防からERに残してきたダイレクトブルーPHSに要請が入った。
「三戸郡で、転落外傷意識障害。
ドクターカー2号出動できるか」
赤車ピックアップは消防で迅速対応できないという。
代わって、ドクターカー2号を出動させるには、
医師運転担当、もう一名医師診療担当が必要だ。
運転できる医師は限定される。
PHSを受けた、藤田医師は戸惑った。
藤田医師は東京育ち。
八戸で研修医を終えているが、
この地域の地理には詳しくない。
通りかかった濱舘医師に声をかけた。
「ドクターカー2号出動要請です。
濱舘先生出られますか?」
濱舘医師はこの日のヘリ番。
朝から青いつなぎ服で身を固めていた。
三沢米軍基地への出動に備えて、
運転免許証も携帯している。
「いいよ、ドクターヘリ運休中だし、場所は?」
「新郷村、外傷です。1名」
「じゃ、準備する」
藤田医師はPHSの通話口をふさいでいた左手を放して、
消防に向かって会話を始める。
「ドクターカー2号出動します」
すでに濱舘医師はドクターカー2号のキーと、
2号車庫のシャッターキーを持ってERの自動ドアから消えていた。
(続く)
//////

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