すべて同時 その2

2016年04月10日 18:39

ゴム手袋のさきに、鋭利な骨折が触れる。
赤い血が吹き出る。
かまわずに、そのスペースにタオルを入れて圧迫止血パッキング。
次は腹部手術。
左横隔膜損傷に向かう。
肺挫傷があるが、開胸は不要と判断した。
腹部からの操作で、ほとんどの横隔膜損傷は修復できる。
だが、横隔膜から、勢いよく出血する。
横隔膜動脈からだ。
吸引しながらの操作。
麻酔の吉村医師は輸血を追加していた。

横隔膜は絹糸で縫合した。
吸収糸は原則使わない。
連続縫合でなく、一本一本結ぶ。
マットレス縫合で。
基本に忠実に行う。
問題となるのは、結び目が外れること。
横隔膜損傷は、感染しにくい。
絹糸大丈夫。

腹壁は、プラスチックバッグで覆い、透明フィルムで補強した。
腹部の内圧を下げるため。

続けて、血管造影室へ移動する。
動脈塞栓術とTAEと膀胱造影をする。

血管造影室へ移動中に、吉村医師からのPHSが鳴った。
ピックアップ出動した銃創の患者、
銃弾は散弾銃。頭部に命中している。
数箇所。
見てほしい。
(続く)


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