現場緊急開胸手術

2016年03月10日 18:37

現場で開胸手術をすることがあります。
現場の青空のしたで、
現場の救急車の中で、
ドクターカーのなかで、
・・・・・・・・

14時9分119番通報。20歳代男性、軽自動車と大型トレーラーの正面衝突。
現場は高速道路三沢インター付近の一般道だ。
14時15分。ドクターヘリ要請。
14時19分ドクターヘリ離陸。
14時23分救急隊現場到着。患者に接触
14時27分ドクターヘリ現場隣接空き地に着陸。
14時27分レスキュウ隊により患者が車外へ救出される。
14時30分医師患者接触。
心肺停止を確認する。重症胸部外傷だ。
救急隊はCPR継続。光銭医師は気管挿管。そして血管確保。エピネフリン投与。
続けて、両側、胸腔チューブを入れる。血液が流出する。
超音波検査で、腹腔内出血と、心嚢液あり。「えっつ、心タンポナーデ。」
心臓破裂か
心電図波形あり。PEA!!しかし、頚動脈は触れず。
左開胸宣言。

現場で心電図波形が出る心停止で、
心タンポナーデなら、
救命の可能性がある。
救命確率はもちろん低い。
ERで開胸なら手お遅れだが、
現場なら可能性は残る。

「消毒、メス、第5肋間開胸手術開始」
心臓をくるむ膜は黒く腫れれていた。
ここを切開。
心タンポナーデを解除する。
黒い血液が流れた。
心臓は破れていない。
破れている部分は見えなかった。

胸部大動脈をカンシで閉鎖。
下半身の血流を止める。
15時ヘリコプター搬入。
15時4分離陸。
15時10分八戸着陸。
15時14分初療室入室。
O型輸血を開始。
蘇生治療を続けた。

しかし、奇跡は起こらず。
救命不能と判断し、治療から撤退した。


現場で開胸手術は、千葉北総ドクターヘリが果敢に挑んでいる緊急蘇生処置です。
現在、緊急開胸心マッサージは、
救急室で始めたのでは、救命率はほとんどありません。
現場ではじめれば、チャンスはあるはず。
血液汚染から身を守り、ヘリを守り手術をします。

手術室で始める緊急開胸術と
現場で行う緊急開胸術では
その適応が違うのです。

ドクターカーV3は現場手術を安全にするために
開発しました。

合掌。


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