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手術室以外で手術、ERでPCPS装着術 その4

2016年02月28日 18:07

ダイレクトブルーに携帯電話する。
「偶発性低体温症。頚動脈触知できず。E1V1M5.瞳孔3/2-/-。
PCPS用意お願いします」
「挿管しているんですか。PCPSですね。復温ですね」吉岡医師の声

10時45分ドクターヘリは、しらかみのクルー、十和田消防、市民に見送られて、離陸した。

八戸市立市民病院救命救急センターまでは、10分。
現場から輸液が1000ml入った、。
10時54分八戸着陸。呼吸は16回に増えた。心拍数は25回に増えた。
ヘリポートには、救急医がほぼ全員集合状態だった。
初療室への短い廊下で、みんなに申し送りする。
いままさに、PCPSの設定準備が終わろうとしている時だった。
小橋MEが、指揮を執っていた。
入室11時4分頚動脈が弱く触れた。

「さあ、クリティカルだぞ。劇的救命するぞ」
私はみんなに気合を入れた。
すでに、安部智大、高田忠明医師が、手術ガウンを着始めている。
町田裕美医師が両そけい部をイソジン消毒する。
小路医師が肛門に温度計を入れる。24.5度。
河野慶一医師は、超音波検査で、内臓損傷がないこと確認している。
吉岡隆文医師は、気管チューブの位置確認を行っている。
佐藤中医師は、心電図12誘導を検査。
明石医師は、右腕から点滴を取ろうとしている。
軽米寿之医師は、瞳孔反射と意識レベルを見ている。
昆祐理医師は、隣ベッドに移動し、別な重症患者に対応を始めた。
吉岡勇気医師は、PCPSのチューブをそろえはじめた。
11時15分穿刺開始。
11時17分突然、心電図で心臓静止。
頚動脈触れず。
明石医師は、胸骨圧迫をはじめる。
看護師はすぐに足台に用意する。
そして、タイマーのスイッチが押された。
正確な薬剤投与時間を測定するための約束だ。
電子音のメトロノームは一分間に100回のリズムを教えてくれた。
「低体温だから、薬剤投与は控えるですね」河野医師の声
「PCPSをまず急ぐ」吉岡医師の声

高田、安部の二人の医師の連携で、
PCPSチューブを血管内に入れる手術を開始した。
それほど難しい手術ではない。
動脈と静脈にそれぞれ入った。
11時26分PCPS本体と連結。
人工心肺が動き始めた。
11時27分明石医師の胸骨圧迫は終了した。もう必要ない。
心電図波形は、徐脈。PEA.
自分の心臓は停止している。
11時35分心室細動出現。
「まだ電気ショックは待って。もう少し、PCPSで心臓に酸素がいってから。」
直腸温27度。
「よし、ショックだ。150Jで。」私の声。
(続く)


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