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またも日没前岩手県北に出動 その4

2015年12月16日 18:41

着陸した我々はドアを開けて地上に下りる。
メインローターの回転半径より外へ小走りに遠ざかる。。
そして振り向く。
整備長は、こちらを見て親指を立てた。
EC135のエンジン音が大きい。
私は、「気を付けて帰ってください」と
整備長に叫んだが、
たぶん聞こえない。
アメリカ製の二つのエンジンは高回転で回ったままだった。
着陸前に機長が言った。
「それでは、ドクターナース現場投入後、
エンジンカットなしで離陸、帰投しますよ」
「はい」
EC135のメインローターは黒い円から透明な円に変わった。
高回転になると、プロペラの色が消える。
さらに、エンジン音が高くなり、
ふわりと地上に浮く。
そのまま、向かい風を使って、高度を上げた。
DSCF9465 (500x281)

112Dの機体番号を機体のお腹に見せて、
北の空にあっという間に消えた。
DSCF9464 (500x281)


思ったより寒かった。
北三陸のリアス式海岸から吹く風が強かった。
八戸より南だが、
八戸より寒い。
寒さを強く感じたのは日没のせいだ。
気付かないうちに、日が暮れていた。
我々は、着陸支援してくれた赤いポンプ車のそばにいた。
着陸してから9分。
ヘッドライトを付けた救急車はランデブーポイントにようやく到着した。

いつも通りに救急車のドアをノックしてから開ける。
藤田医師は前から、私と沼宮内ナースは後ろから乗る。

「隊長はどなたですか。
八戸ドクターヘリ今です」
はじめて会う救急隊ので、
まず挨拶から。

第一印象は重症だった。
胸痛で発症した意識障害だった。
冷や汗はない。
隊長がバイタルサインを報告してくれた。
血圧200と高い。
意識は昏睡状態。
最悪のシナリオは大動脈解離。
最良なら、心不全。
あるいは、胸痛は嘔吐後に胸やけしただけ、
根本の病気は脳卒中。
等と考える。

意識障害患者にバイタルサイン測定のあとで
血糖検査をする。
すべての胸部症状に接触10分以内に、12誘導心電図を検査する。
藤田医師はドクターヘリから降ろした
12誘導心電図計で検査を開始した。
私は、血糖値を測る。

12誘導心電図計でST上昇はない。
心筋梗塞の典型例ではない。
典型例でないだけで、
心筋梗塞でないとは言えない。
血糖値は260.
低くない。
まだ、大動脈解離は否定できない。
(続く)


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