富山県ドクターヘリが低体温症救命 最終

2015年12月04日 18:53

当院の精査で脳室内出血、
頸椎の硬膜外血腫および
多発肋骨骨折・外傷性血気胸と診断、
集中治療室に入院となりました、、、。

本案件は、もしドクヘリでなければ、
現場で患者が救助されてから救急車搬送が開始されるため、
医師のファーストタッチは10:10頃と予想されます。
その差1時間以上。
低血糖の診断、
補正は今では一部の救命士は実施できますが、
意識清明と判断した現場救命士は果たして血糖測定に発想が至ったでしょうか。
医師が初療を現場から開始できたことは、
この患者さんの予後に良い影響を与えられた可能性があります。

現場からの報告内容の印象と実際の患者の重症度には、
非常に大きな解離がありました。
低体温、それに続発する低血糖、
これらが患者の自覚症状・反応を鈍らせ、
本来は自覚すべき痛みを自覚できず(訴えず)にいたことが予想されます。
また、前日夜に谷底に転落し、
なんとか車から自力で脱出したものの崖を這い上がることもできず
夜風にあてられながら一晩過ごした患者が、
最初の救急隊の呼びかけに「思いのほか」しっかりと答え
自力で歩行も可能であったため、
重症度を実際よりも低く見積もり、
「意識清明」とアンダートリアージをしてしまったのも
仕方のないことであったと思います。
救助の現場そのものを知らない我々だからこそ、
ある程度患者の状態を客観視でき、
重症度の高さに早期に気付けた、
とは言い過ぎでしょうか。

富山県ドクターヘリが低体温症救命 完


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