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下大静脈損傷 その4

2015年11月19日 18:10

野田頭副所長がみぞおちから恥骨まで一直線にメスを走らせた。
腹部から血液が流れる。
出血の中に腸が浮いている。
後腹膜がせり上がっている。
この場合に二通りある。
A臍から上では、大血管損傷疑い。
B臍から下では骨盤骨折疑い。
C左右に差があり、血尿ならば腎臓損傷。
Aならば、切開して、止血縫合する。
Bなら、多くは手を付けない。
Cならば、血腫の大きさで切開するか否か決める。

Aだった。

後腹膜を切開すると、勢いよく黒い血が出る。
大動脈はバルーンで閉鎖しているが、
血圧が落ちる。
40だ。
吸引される血液が
輸血される血液を上回る。

野田頭副所長は、手術を停止し、
手で出血部を押さえる。
出血の勢いが止まる。

血圧が上がる。
大動脈は閉鎖状態のまま。
下大静脈に穴があいている。
そこからの大出血だ。
血管の上と下を押さえて、
血管縫合糸で縫う。

止血できた。

出血量は5リットルを超える。
男性の全血液量が、出てしまった。
レベルワンの急速輸血装置は最初からMAXで流れている。

更に穴があいていいる腸が見つかった。
器械をつかい、あっという間に切断する。
吻合はしない。
(続く)


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