下大静脈損傷 その3

2015年11月18日 18:10

21時4分患者と長谷川医師、
シシハナ救急救命士を乗せた救急車は
八戸ERに着いた。
手、指は白く、冷や汗あり。
血圧120/70.脈拍108.

みぞおちと臍下に刺創がある。
出血ある。
超音波検査では、腹部出血は増えている。
ERの医師たちは
この安定しているような血圧120を信用しなかった。
現場ショック、
ドクターカー接触時ショック、
ER入室時冷や汗。
急速輸液と。
加温で、
一時的に血圧は上がっているだけ。
止血できていない。
直ぐにダメになる。

その2分後、患者の血圧は再び落ちた。
ERはひるまない。
予定通りだと言わんばかりに
鼠径部から大動脈閉鎖バルーンカテーテルを入れる。
輸血を追加注文する。
左胸腔ドレーンを入れる。
手術室に準備を問い合わせる。

ERから手術室へ患者は移動した。
全身麻酔はERから開始されている。

顔色がまっ白い男性は、
よく暖められた手術室の手術台に寝かせられた。
さまざまなモニターが付く。
急速加温輸血装置レベルワンから輸血が流れている。

経皮酸素飽和度は測定不能だ。
ショックが強く指に血流がいかない。
男性が喫煙者であることも影響しているだろう。
青森県の男性の喫煙率は日本一。
救急に運ばれてくる男性のほとんどは、
現在も喫煙者か、過去の喫煙者。
全身麻酔時に酸素不良の原因となる。
(続く)


コメント

  1. 劇的救命ファン | URL | -

    毎日ブログを拝見してます!

    1つ質問なのですが……
    もし、この事案で使用したドクターカーがV3だったとしたらどのような違いがあったと思いますか??

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