下大静脈損傷 その1

2015年11月16日 18:06

男性には悩みがあった。
心が苦しかった。
食欲はなかったが、
酒だけは飲めた。
男性はその夜酒に酔っていた。
死のうと思い、
腹と胸を包丁で自分で刺した。

妻が2階に上がると、
男性は倒れていた。
血だらけだった。
20時43分 119通報を妻がした。
救急車が1台出動した。
シシハナ救急救命士が乗る。
シシハナ救急救命士はまだ若い。
法律改正で、
救急救命士が、出血性ショックに輸液できるようになった。
条件がある。
3日間の実技実習を受け、
実技と筆記の試験に合格する必要がある。
シシハナ救急救命士は昨年その資格を取得していた。

20時52分救急隊が現場到着時、
男性は
呼びかけでは開眼しない。
強い痛み刺激でも動かない。
昏睡状態。
冷や汗せをかいていた。
橈骨動脈は触れない。
頸動脈は弱く早い。
シシハナ救急救命士は出血性ショックと判断した。
酸素投与して、
腹部の出血にガーゼを当てた。

救急隊は、患者を車内に収容した。
バイタルサインを測定した。
血圧60/30
脈拍130

21時7分ダイレクトブルーに電話を入れた。
「出血性ショックです。
ドクターカー要請します。」
ダイレクトブルーを受けたのは
長谷川医師。
「はい、出動します」
目的地は、北に1時間走った町だった。
2分後、サイレンとともに
ドクターカー1号が出動した。

救急車は八戸ERを目指して、
現場を出発した。
(続く)


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