歩いて受診した心タンポナーデ その3

2015年10月05日 18:17

小野寺医師がみぞおち近くを消毒する。
吉村医師は手術ガウンを着た。
.心嚢穿刺が始まった。
心嚢にたまった血液を吸引する。
そうすれば、
ショックから立ち直る。
吉村医師は超音波をみながら、
太い針をみぞおちに刺した。
8cm位針が進んだ時、
赤黒い血液が吸引で来た。
「よし」
10cc血液を吸引した。
そして、ガイドワイヤーを針に通す。
心嚢の中にガイドワイヤーが進んだ。
心電図には乱れがなかった。
男性は、開眼していた。
ガイドワイヤーにチューブを重ねる。
そして、今度は
チューブを心嚢に進めた。
20cm位進んだ後で、
ガイドワイヤーを引き抜く。
チューブに注射器を付けて、
吸引した。
赤黒い血液が勢いよく引けた。
30ml吸引したところで、
廃液バッグをチューブにつないだ。
「心タンポナーデの原因は何だろうね」
私は吉村医師に尋ねた。
「大動脈解離か、
心筋梗塞か」ですね。
心電図12誘導では典型的なST上昇はない。
心筋梗塞でないらしい。
いや、心筋梗塞には非典型例もある。
油断はできない。
「血圧の左右差を診てみよう」私は提案した。
大動脈解離では、腕の血圧に差が出ることがある。
左右差はなかった。
「じゃ、造影CT検査です」吉村医師が言う。
(続く)


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