ドクターヘリ運航開始/富山

2015年10月01日 18:44

ドクターヘリの空白地帯の北陸。
その北陸の富山県でドクターヘリが
8月24日に始まりました。

ドクターヘリが待機する富山市の県立中央病院では
午前8時半からの運航開始を前に
フライトスタッフが機材の積み込みや無線のチェックなどを行いました。

富山県立中央病院救命救急センターの
堀川慎二郎医師は、
今年、八戸救命に短期間研修に来ました。

安全運航を願っています。
/////////

それでは今日は、
堀川医師からのレポートです。
・・・・・・・・
富山県立中央病院救命救急センターの堀川と申します。

私は今年の6月に、八戸市立市民病院救命救急センターで1週間の研修をさせていただきました。
地方病院であるにも関わらず多くの医師が集まり、全国にその名を轟かせる
「八戸の救急」がどのようなものか、目の当たりにしたく研修を希望し、
今先生のご厚情を頂き実現しました。
この研修が県より許された理由の一つが、
8月より富山県でのドクターヘリ導入が決まっており、
その研修のため、というものでした。
今回、今先生より富山県ドクターヘリの現状を紹介して欲しいとご依頼いただき
ご報告申し上げる次第です。
富山1 (500x435)

理的条件として、ドクターヘリの活動目標として掲げられている
「通報から現場到着まで15分以内」が実現可能な数少ない県の一つです。
また、機体の選定について、
富山県には黒部ダム、
立山連峰などの山岳地帯の観光地が多数あることから、
これらへの出動に対応できる
(高所性能や速度性能に優れている)
ヘリの導入が求められ、
アグスタウェストランド社のAW109SPが選定されました。
写真は、室堂(立山観光の拠点。標高2450m)での訓練の様子です。
富山2 (500x375)

現在、フライトスタッフとして、フライトドクター4名・
フライトナース4名(公称)が活動にあたっています
(筆者は後列、向かって右から2番目です)。今後も増員予定です。
富山3 (500x281)

9月28日現在(運用開始から概ね1か月経過)
28件の出動要請(うち3件が出動後キャンセル)があり、
概ね順調な滑り出しと言えると考えております。

これも富山県の大きな特徴の一つと言えると思いますが、
富山県は山岳の観光名所を有することから、
防災・県警ヘリによる救助者搬送に対応するため、
県内公的総合病院のほとんどが病院独自のヘリポートを有しております。
富山県は医療圏として大きく4つ(東より新川・富山・高岡・南砺)に分けられますが、
各医療圏の基幹病院が積極的に「ドクヘリ搬送患者を受け入れる」と手を挙げて下さり、
ヘリ搬送の6割以上がJターン(ヘリが当院から出動、
ランデブーポイントで患者診察にあたり、
ヘリに収容後は直近の基幹病院へ搬送する)症例です。

写真は、黒部市民病院の職員の皆さんとの訓練
富山4 (500x375)

北陸地方は豪雪地域を多く抱えるため、
これから冬の天候のもとどのくらいヘリが活躍できるかわかりませんが、
多くの関連病院のご協力のもと、
富山県全体の医療の質の向上に少しでも貢献できるよう、
頑張っていく所存です。
皆様からのご指導ご鞭撻のほど、
なにとぞよろしくお願い申し上げます。
・・・・・・・・・
富山県ドクターヘリは、平成27年8月24日より運航が開始されました。
全国で46機目、北陸では初の導入となります。
私の勤めている富山県立中央病院が基地病院となり、
運航範囲は富山県全域および
岐阜県北部(高山市、飛騨市、白川村は富山県に隣接しているため、
岐阜県との連携で活動)となっています。

以上。
・・・・・・・・・・・・

そう言えば、

日本に初めて正式にドクターヘリが配備されたのは2001年4月のことでした。
現在では、次の図のとおり。
46機

全国38道府県に46機のドクターヘリが配備されています。

各都道府県に少なくとも1機、

広いところは複数機を置くとして、
先ずは60ヵ所ほど必要です。

さらに山間へき地や離島などの医療過疎を考えまると、
理想的には80機くらいが望ましいところです。

ちなみに日本よりもわずかに狭いドイツは80ヵ所、
九州と同じくらいのスイスには13ヵ所の拠点があります。


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://doctorheli.blog97.fc2.com/tb.php/2182-b40e953c
    この記事へのトラックバック