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人食いバクテリア その3

2015年08月28日 18:01

人食いバクテリアによる敗血症の症例
世界征服をたくらむ
「テロリスト」が飛びつくような名前

それでは経験症例です。

10日前から発熱が続いていた20歳代女性。
子供がインフルエンザにかかったので、自分もそう思った。
3日後、腰が痛く近医を受診、内服(NDAIDS)が開始になった。
その後、発熱、腰の痛みはどんどん悪化した。
さらにその4日後、動けなくなり総合病院へ救急車で運ばれた。
整形外科と泌尿器科,内科が診察したが、
状態はさらに悪化した。

一晩救急外来で様子を見たが、
午前5時、ショック状態となり、
八戸ERに転送の相談がきた。

5時32分八戸ER到着。
血圧86/59、脈拍89、呼吸数28、体温36,6度、意識は清明。

八戸ERで診察が始まった。
お尻がはれていて、押せば痛い。
右肩も、同じ。
体表が赤い。
感染症を考えた。
原因となる、感染症の根元が探せない。
臀部や、肩が唯一。
こういう時は、心臓感染症を考える。
血液培養を提出した。
バンコマイシンを開始した。
しばらくしてわかった
血液検査結果が大幅に狂っていた。
ただ事ではない。

皮膚の赤みと、全身状態悪化から
毒素性ショック症候群 (Toxic shock syndrome, TSS)を考えた。
毒素性ショック症候群は、黄色ブドウ球菌の産生する
TSST-1 (Toxic shock syndrome toxin 1) という毒素による症候群。
TSST-1が抗原として働き、発疹、下痢・嘔吐、血圧低下(ショック)、
播種性血管内凝固が始まる。

同時に、手術を始めた。
臀部と肩を大きく切開し、中を見る。
そして膿を出す。

全身麻酔で行った。
膿の細菌検査から予想外の細菌がわかった。

人食いバクテリアだ。
(続く)


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