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大動脈痛その3

2015年08月10日 20:44

EC135は夏の太陽光を曲面アクリルガラスに反射して
輝いていた。
整備長は、EC135の胴体に合体している、
陸上移動用の車を操作していた。
車がEC135から外されたことを見て、
機長は右前席に登った。
ほぼ同時にナースと私の後部席に登った。
機長は、整備長がメインローターの回転半径より遠ざかったことを、
目で見て確認した。
エンジンスタートさせた。
天井の4枚羽のプロペラがゆっくりと回り始める。
3回転した後は、
急に回転スピードが速くなる。
その頃には、
エンジン音も高音となった。
後部席の窓から見え隠れした
天井で回るプロペラは、
高回転ともに、
傾きがなくなり、
水平面で回転する。
ゆっくり回転時は、プロペラの重さで、プロペラの先が地面に近く傾くが、
高回転になると、それがなくなる。
「お待たせしました。
離陸します」機長
EC135はほぼ垂直に舞い上がる。
そして、病棟5階から7階の高さで、機首を東側にわずかに下げて、斜め上に登ってゆく。
病院屋上にある
「八戸市立市民病院」の巨大な看板を左に見て、左旋回に入る。
ドクターカーやタクシー乗り場が下に見えた。
整備長はCSに離陸時間を無線で伝えた。

飛行時間は9分と短かった。
景色を楽しむ間もなく、
飛行中に現場消防、現場救急隊と無線交信が始まる。

「背部の激痛で、暴れている」
「大動脈痛の可能性が高いですね。
上肢の血圧の左右差を測定してください」私
(続く)


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