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2人の脳梗塞治療 スピードが命 その11

2015年07月27日 18:25

MRIを撮影した患者は、
その隣の血管撮影室へ移動した。
まだ発症から2時間以内。
大沢医師による脳血管撮影が始まる。
救急放射線科の昆祐理医師も助手で参加する。

「やはりM1閉塞だ。rt-PAで再開通はしていないみたいだね。」
「ずいぶん大きな血栓だな。よし血栓除去を始めよう」
発症から2時間30分、血栓除去術を始める。
血管内に管を進めて、
管を使って血の塊を抜き取る。
患者の脳血管は動脈硬化が強い。
ワイヤーが血管を通過せずに治療に難渋した。

そこに循環器科の長谷川医師と木村研修医がやってきた。
木村研修医は、八戸生まれの1年目研修医。
八戸生まれが少ない八戸市立市民病院では貴重な存在。
岩手医大卒業。
外から治療の様子を見守っていた貫和医師と吉村医師が二人の影に気付く。
振り返る。
「どうしました?」
「忙しいところすいません。
病棟の患者が脳梗塞になりまして。
最終未発症発症からまだ1時間半です。
CTを撮影したんですが・・・」
「どれ、見てみましょう。
rt-PAできるかもしれない」
頭部CTは早期虚血変化がはっきりしない。
まだ時間も短い。
「症状は?」
「右上下肢麻痺、左共同偏視、失語です」
デジャブだ。
目の前で治療を受けている女性と同じ症状だ。
「いま治療中の女性と同じですね。
おそらく左中大脳動脈の脳梗塞。
これは、rt-PAと場合によっては血栓除去も適応になるかもしれません。
このまま続けてできますよ。
急いでやりましょう。
お手伝いします」
フライトスーツの吉村医師は、循環器病棟へ走った。
その頃、ドクターヘリはもう17時をすぎて運航終了していた。
(続く)


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