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岩手県北へ その10

2015年07月01日 18:44

八戸ERのダイレクトブルーが鳴る。
ER初療当番の昆祐理医師が電話にでた。
「ドクターヘリ吉村です。患者は70歳台男性。重症です。
軽自動車と大型ダンプの正面衝突、高エネルギー事故。
挟まれあり。救出に10分。
骨盤骨折のショックで血圧60台。GCS E2V4M6。
ワーファリン内服あり。ルート2本、輸液全開、トランサミン投与
全脊柱固定、酸素投与、サムスリング装着して搬送します。
あと20分ちょっとです。重症ショック対応お願いします。
輸血、大動脈遮断措置、
血管造影室で血管内止血治療TAEのスタンバイよろしくお願いします」

吉村医師が電話している間に
和島看護師と救急隊は、サムスリングの装着を始めた。
和島看護師はJPTECインストラクター。
外傷には精通している。

大腿骨転子部の位置を確認して、一気に締め上げた。
吉村医師は電話しながら、和島看護師たちの動きを眼で確認していた。
骨盤が固定された。
オレンジ色のバックボードに固定された男性は
そのまま、患者をドクターヘリに搬入された。

患者を乗せたドクターヘリは
着陸時よりも大きな砂埃をあげて離陸した。
散水した水も、わずかの間にこの天気のせいで乾いてしまったらしい。
雲も少なく、晴れた空は視界良好だ。
患者を乗せた分だけ重量を増したEC135は
メインローターに力を注いで、
垂直に離陸した。
ドクターヘリが青空に舞い上がる。
玉汗の救急救命士がこちらを見上げていた。
(続く)


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