深夜の女性ショック その2

2015年04月02日 18:20

顔色が悪い、
手足が紫、
腕で脈拍が触れない。
冷汗あり。
目が開かない。
体が冷たい。
呼吸で胸の上りが悪い。
腹部が腫れている。
第一印象は重症。

「バイタルサイン教えてください」野田隊長に話かけた。
「血圧測定不能。
酸素飽和度測定不能、
心拍数110、呼吸数20回」野田隊長
「輸液は全開ですね。それでは申し送りおねがいします」
当直医の方を向いて申し送りを受けた。

当直医は申し送り修了後に後ろのハッチから救急車を降りた。
隊員はそのハッチを閉める。
そして足早に、左の側面スライドドアから車内に入った。
野田隊長「機関員、出発」
救急車はピーポーサイレンを鳴らし、国道45号線を南に向かった。
・・・・・
女性はERに到着した。
その間、血圧測定不能が続いた。

麻薬フェンタニールで鎮痛し、
筋弛緩剤エスラックスを注射し気管挿管した。

胸部X線ポータブルでは、両側肺が白く染まっていた。
肺水腫かARDSだ。
レントゲン写真で白いのは骨と水分。
この場合は水分を考える。

貫和亮太医師は、血液培養用に採血を始めた。
肺炎から敗血症になったのを予想する。
または、急性膵炎から腹膜炎、敗血症になったことを予想する。
別な、離れた部位から3か所採血した。
それを、血液培養のビンに入れた。
細菌による全身感染症を考えて、
抗菌薬を注射した。
バンコマイシンとメロペネムを注射した。
血液検査は酸性に傾いていた。アシドーシスだ。
「重症だ、救命率は低いぞ」
貫和亮太医師は身震いした。

(続く)


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://doctorheli.blog97.fc2.com/tb.php/2017-dabfee34
    この記事へのトラックバック