お父さんの具合が悪い、助けて その7

2015年01月31日 18:38

私は、ヘリコプターの左後ろドアから室内に入った。
クラムシェルドアから、男性の乗ったストレッチャーが入ってきた。
私は、男性の頭側から男性の胸の上に覆いかぶさり、
胸骨圧迫をする。
遅れて乗り込んだ和島ナースに
「ラインを整理して、モニターを付けて」
「はい」
「エンジンスタートいいですか」機長が尋ねてきた。
「はい、離陸してから、シートベルトを外して、CPRをしますよ」私
「離陸時はベルトしっかりおねがいします」機長
「もちろんです」
私は、47歳男性の20分前に止まったばかりの
心臓を必死に動かそうとしていた。
しかし、簡単にはいかなかった。
CPRは2分超えると、圧迫の深さが浅くなるので、
2分以内に人員交代すべきとされている。
「和島さん、CPR交代して」
私は、元のドクターシートに座った。
頸動脈を触ってみたが、触れない。
瞳孔サイズをみた。
5mmと、開き始めていた。
これはよくない。
からだは冷たい。
こちらは、心拍再開してからの低体温治療を行うが、
それからいうと、有利だ。
「和島さん、私がCPRする。
シートベルトと、ヘルメットをかぶって、
それからCPRを交代して頂戴」
機長が後ろの我々を気にしている。
ナースはベルト、ヘルメットで離陸準備完了した。
そして、ナースシートから不十分ではあるが、
CPRを始めた。
その隙にわたしは、まずシートベルトを締めた。
それからヘルメットをかぶる。
「ようやく、準備できました。
後ろ、シートベルトOKです。
離陸おねがいします」私
「離陸します」機長
(続く)


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