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山頂の心筋梗塞患者を救え その2

2014年12月31日 14:26

機長が朝言った通りだった。
北の下北半島が太平洋の向こうに見えた。
DSCF6169 (500x333)

南の折爪岳山頂の電波塔が見える。

八甲田山高田大岳が見える。

周囲の零下の気温がうそのように、
太陽光が強い。
DSCF6138 (500x333)

絶好のフライト日和だが、
絶好のスキー、スノーボード日和だ。

岩手県北に源流を持つ馬淵川を超える。
馬淵川は2月になると川が凍る。
12月のこの時期はまだ、青い水が流れている。

名久井岳を超えると、岩手県が丸見えになる。
DSCF6143 (500x333)

県境の手前の森が事故現場だ。

ランデブーポイントは小学校ブラウンドだ。
今は冬休みで、土曜日だ。
児童はいないはず。
整備長が無線交信する。
「八戸ドクターヘリ1より、○○ポンプ隊、
ランデブーポイントの積雪状況を教えてください」
「除雪済みで平坦圧雪、風は弱い」
今度は救急隊に無線をする。
「八戸ドクターヘリ1より、○○救急、
患者情報を教えてください」
「受傷直後、意識消失したが、現在JCS一桁で、開眼している。・・・・・・」
「頭部外傷を疑う所見は耳出血だけですね、
ヘルメットの変形は?」私
「変形無」

目的地の小学校が見えた。
逆方向には、八甲田山が雪景色
DSCF6146 (500x333)

11時35分除雪された小学校グラウンドに着陸した。
この辺の小学校には、相撲の土俵がある。
小学校に相撲部がある。
青森県は相撲王国。
DSCF6147 (500x333)
救急車内で患者処置をする。
気道、呼吸を私が診る。
聴診器を使う。
それから隊長に進言する。
「患者収容は八戸ER.
整備長とアイコンタクトを取って、
車をヘリコプター近くまで寄せてください」
隊長は機関員に発進を命じた。
揺れる車内で今度は循環の評価だ。
私が、脈拍を見て、超音波検査をする。
ナースは、右腕に20Gの針を刺さす。
そして、逆流した血液で血糖を測定する。
意識障害の鉄則は、バイタルサイン+血糖値チェックだ。
血糖値はよし。
超音波検査はよし。
「隊長、骨盤の観察は現場でしましたか」私
「はい、圧痛ないです」隊長
循環よしだ。

そしたら、意識の観察と評価だ。
日付、場所、人を全部言えれば、意識がいいと判断する。
男性は、答えることができた。
だが、男性は同じことを何度も質問する。
この症状は、脳損傷だ。

救急車の左ドアが外から開いた。
整備長の青いつなぎが見えた。
「整備長、やはり、収容は八戸ERです」
私は、意識が回復した男性が、今後再び悪化することを予想した。
だから、三次選定。
ヘリコプターに患者を入れる。
DSCF6150 (500x333)

(続く)


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