川越救急クリニック 木川 英

2015年01月03日 12:23

連載の途中ですが、
八戸救命卒業生の木川医師からのメールです。

昨年の年末年始も川越救急クリニックは取材を受けています。
今度こそ、木川英も出るはずですので、視聴をお願いします!

テレビ朝日のディレクターも「今度こそ木川も出る」と言っています。
前回までは、院長が中心でしたが・・・・
たぶん、全国ネットのはずです。

2015年1月4日 
テレビ朝日系列(青森朝日放送) 
17:30~18:30 スーパーJチャンネル

川越救急クリニック 木川 英
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・・・・・・・・・・
思い出します。
木川医師との現場出動のこと。
木川DSC05805 (500x375)
ブルーのフライトスーツと安全靴に身を包み、
8時20分から格納庫で行われる朝のミーティングに参加する。
機長から、説明を受けあと、木川医師はヘリコプターのon the job training 席に乗り込む。
私は、ドクターシートに。
シートベルトの緩みを補正し、ヘッドホーンを付けて、無線点検をしようとしていたまさにその時だった。
格納庫の壁に備え付けてある、パトライトが、電子音ともに、点滅した。
8時29分 ドクターヘリ出動の合図だ。
我々は予定の、無線点検を中止し一旦ヘリコプターを降ります。
そして、格納庫を出て、ヘリポートを横切り、ドアを開けて、病院に入る。
30mの直線廊下を走る。
ここで、コードブルーPHSがフライトスーツの、胸ポケットの中で、
振動と音を出した。
そのまま、音を後ろに響かせながら、
音速には負けるけど、
早いスピードで精神科病棟前を走り抜ける。
廊下を右に折れて、左に折れ、救急室へ滑り込みむ。

救急室では、ドクターヘリ出動に気づかず、通常業務が行われていた。
救急室横のドクターヘリ通信司令室のドアは開いていた。
CSがホットラインで消防と電話中。
「八戸市内の水産加工工場で、腕の切断事故。」
後ろで盗み聴きする。
耳は立たないけれど、
CSの電話の会話から必要情報をもらう。

液晶モニターには、EC135が、オレンジのヘリポートの真ん中に構えているのが写っていた。
まだ、メインローターは回っていない。
「離陸まで、あと2分だな」
私たちはもう少し、情報を得るために、通信指令室にとどまる。
CSは後ろを振り向き、場所と患者情報を私たちに伝えてくれた。
「よし、現場出動だ、上肢切断だ。ランデブーポイントは、魚市場駐車場」
先ほど走った廊下を逆方向に走る。
モモを挙げて。

真冬の現場出動だ。
気温低い。
上下ダウンで武装する。
そんせいか
零下の気温にもかかわらず木川医師の額が汗で光っていた。
ヘリポートは完全に除雪され、昨日まで雪のためにはずされていた、夜間照明装置も両端に置かれていた。
8時33分離陸。

北東に機首を向けて高度100mまで一気に上昇した。
右旋回し、病院の西をかすめて、太平洋に向かった。
天気はいい。
視界は効く。
今日は、八戸地方を除いて、下北は大嵐、青森市は大雪、
八甲田山には、厚い雲が立ち込め、山肌はまったく見えない。
機長から説明を受けた朝の気象情報だった。

「八戸ドクターヘリ1から八消救急2どうぞ」整備士の声
「・・・・」
応答なし。
患者追加情報は得られない。

快晴の八戸市を飛び、わずか4分で、魚市場上空に来た。
高度を上げる時間も無く、あっというまだ。
高度100mの上空からは、海鳥の編隊が見えた。

魚市場駐車場には赤い消防車が3台m見えた。
厳重体制でドクターヘリを迎えてくれそうだ。
おそらく、救助工作隊が出動し、水産加工のロータリー機械を解体して、
腕をはずしたのだろう。その救助工作隊の消防車が大きい。
「鳥に気をつけて。いっぱいいるよ」整備長
「はいよ、ゆっくりね」機長
「向かってくるよ、左側の鳥」整備長
「確認」機長
「下で手を振っている消防のところに降りよう」整備長
「この方向から向かいます」機長
「鳥に気をつけてね」整備長
「ゆっくりいくよ」機長
「白車が来たよ。止まったよ」整備士
「あいよ、確認ずみ」機長
救急車がランデブーポイントに到着したのだ。

8時38分着陸。
「左ドアを開けますが、まだ降りないでくださいね。
私が安全を確認しますから」整備長
着陸した場所は、氷の上だった。
アスファルトの上に厚い氷が張りついている。
ヘリコプターの機体が回転する危険がある。

整備長が合図してくれた。
わたし、木川医師、看護師の順で降りた。
メインローターは停止した。
整備長の合図で救急車が、ドクターヘリのメインローターぎりぎりまで進入してきた。
救急車の車高は高い。
メインローターにかする可能性がある。
風で、メインローターがばたばたすると、
救急車の屋根にぶつかるしれない。
メインローターが故障すると、離陸できない。
海風が強い。
八戸沖寒流から吹く冷たい風だ。

最適位置に停車した救急車の私は前横のドアから、木川医師は後ろのドアか乗った。

患者は色白の女性、痛い痛いとうなっていた。
気道はOK.。呼吸は50回と速い。
脈拍は速いが、強さはOK.。呼びかけにうなずく。
胸を押しても、痛みを訴えない。
腕を回転機械に引き込まれる外傷では、
腕だけでなく、胸の外傷(気胸)も合併する。
現場で見落としてはいけない。

腕単独の外傷と判断した。
救急隊は、タオルを切断された端にあてがい、止血を試みていた。
回転機械から取り出された彼女の手の切断された部分は、
ビニール袋に入れられ、水がつかないようにされて、
その周りをやはりビニールの袋に氷を入れて冷やされていた。

彼女の血管は細かった。
痛みのせい、寒さのせい、出血のせいだ。
木川医師はようやく点滴の針を入れた。
そして痛みとめの、レペタンを注射した。
それから、患者は、ドクターヘリに移された。
木川DSC05804 (500x375)

9時5分八戸市民病院へリポートに着陸した。

川越救急クリニック 木川 英  完

・・・・・・
明日は、連載「山頂の心筋梗塞を救え」です。

今年もよろしくお願いします
劇的救命DSCF4312 (600x462)
八戸 劇的救命 救命救急センター


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