栗の木から墜落 前編

2014年09月17日 18:26

青森市に三内丸山縄文遺跡がある。
発掘された土器や、人骨、木の実、ごみ捨て場、住居跡などから、
5000年前の古代人の文明を知ることが出来る。
その中でも、巨大な栗の木の柱で造った復元された大きな建物が眼を引く。
栗の木の柱の直径は1m以上ある。
それが6本。
高さは20mくらい。
古代の青森市には食用となる栗の木の森と、
そこに暮らす縄文人がたくさんいたらしい。

119通報は13時2分。
「男性が高さ10m以上の栗の木から落ちた。」
13時6分十和田消防波救急車1台を現場に向かわせた。
同時に八戸ドクターヘリの出動要請をかけた。
13時12分離陸。
今日のヘリ番は私と木村医師。
岐阜生まれの木村医師は10年目医師。
京都で神経内科の仕事をしたあとで、
救急の修練のために八戸にやってきた。
1年半のERとCCMの仕事を経て、
秋からドクターヘリの訓練を開始している。
私のヘリ番にあわせてOJTシートに座る。

13時16分救急隊が現場到着した。
土の上に横になっていた男性。
そばには、コンクリートのU字溝がある。
「もしや、ここに落ちたか?」
3分後上空のEC135に無線が入った。
十和田消防本部からだ。
「男性1名、意識よし。
胸郭変形、呼吸速い。
胸部外傷を疑う。
救急隊観察中」
隊長が、最初の観察結果をまず消防本部に送ったのだ。
ドクターヘリと救急隊の距離が離れていると、
直接の無線交信は届かない。
代わって、巨大なアンテナを持つ消防本部が、無線の中継をする。
現場救急隊から消防本部、それからドクターヘリだ。
(続く)


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://doctorheli.blog97.fc2.com/tb.php/1826-d0b5e82e
    この記事へのトラックバック