太平洋溺水 その2

2014年07月27日 18:27

ドクターヘリ通信司令室では、無線会話を傍受している。
私はフライトナースに話かけた。
「気管挿管、鎮静はプロポフォール。血糖検査を忘れずに。心電図は12誘導」
言い終わる前に看護師は、両手でビニール袋を見せてくれた。
袋の中には、いま言った処置の道具がすべて入っている。
準備万端だ。

9時53分EC135は上空旋回を始める。
「八戸ドクターヘリ1から八戸ドクターカー1、現在地は?」
「階上町国道に入りました。」
「サンダーバード作戦です。がんばりましょう。こちら先に現場に着きます。」
「八戸ドクターカー1了解」

眼下の岩場には黒い潜水服の男、青いかごを持った女、その他たくさんの漁業関係者が見える。
白い救急車が1台止まっていた。
その先に、赤いポンプ車が停車している。
海沿いで、その細い道だけが人と車で混みあっていた。

担架に担いだ集団が浜を移動するのが見えた。
乗せられているのはおそらくy患者だ。
経った今、救出されたらしい。
「あそこの緑地帯に下りますよ。先生、救急車まですぐです」機長
現場勅近の海の芝の上に降りるようだ。

「八戸ドクターヘリ1より八消○○どうぞ。
救急車横の緑地帯に下ります。支援おねがいできますか」整備士
「いま患者収容中で、手が離せない。少し待て」

機長はスロットルを上げて、再び高度を上げた。
もう一回左旋回する。

「八消○○より青森ドクターヘリ1、誘導開始する」
「八戸ドクターヘリ了解」

(続く)


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