トラクター事故 その10

2014年06月18日 18:08

大野医師のO型加温輸血は、急速に入っていた。
胸腔ドレーンも入った。
左気胸から空気がもれている。
血胸の出血量は300ml位。
これは、血圧低下にならない。

昆祐理医師は骨盤血管造影と動脈塞栓術を宣言する。
丸橋医師は、走って血管造影室に準備に向かった。
予測救命率は %。

骨盤動脈塞栓術で血圧は安定した。
輸血は10単位使用した。つまり2リットル。
60kg男性の血液量は約4リットル。
50%の出血だった。
10単位を超える出血には、凍結血漿を入れる。
それも、赤血球輸血と同じ量を。
だから10単位。
危機的出血を予想した場合は、
赤血球輸血と凍結血漿を同時に進める。
赤血球10単位を超えてから、凍結血漿を始めるのではない。
早めに、凍結血漿で凝固因子を補うことで、
さらなる出血を食いとめる。
無駄な、凍結血漿輸血を防ぎ、
必要な時は、ガツンと十分量を早めに使う。
さじ加減を、ここでは教えている。
八戸救命の新人大野医師は頷いていた。
(続く)


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