2歳出血性ショック その15

2014年04月17日 18:53

CT台に女児は寝ていた。
気管ソウカン状態。
血圧は100.
「頭から骨盤までおねがいします。
単純で。」軽米医師が技師に説明していた。
最近のCT撮影は早い。
まず、CT室のモニターで頭を見た。
「よし、手術適応なし。
このままで行ける。
丸橋先生、血管造影に取り掛かって」
「はい」丸橋医師は走り去った。
高田脳外科医師に詳しくCTを見てもらった。
やはり、手術は必要ない。
「肺挫傷ひどいですね」軽米医師
「肺挫傷は、人工呼吸で粘るよ」私
「血管造影ですね」軽米医師
「そうだ、次の優先順位は頭ではない。
肝臓TAEだ」私

劇的救命チームは女児をERベッドに乗せて、
17時55分今度は血管造影室へ移動した。

先進病院では、ERに血管造影室がある。
さらに先進病院では、ERにCT付血管造影装置がある。
さらに先進病院では、手術室で手術と血管造影を同時にできる。
いずれも、高額な装置。
市民病院レベルでは用意できない。
県立とか国立、大学、あるいは、
経営のいい民間病院ならできる。

だから、ERから廊下を移動してCT室へ行き。
CT室から廊下を移動して血管造影室へ行く。
手術室からエレベーターを移動して、血管造影室へ行く。


私はみんなが左へまがったのと逆に右へ向かった。
両親がいるCT室前の廊下まで。
「心配した頭の怪我は軽いです。
良かったですね。
ただし、右肺がつぶれています。
これも重症。
今度は、肝臓破裂に対して、
血管の中から止血する手術を行います。
子供なので、血管が細く、難しいです。
1時間くらいかかります」
私は説明した。
(続く)


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