2歳出血性ショック その2

2014年04月04日 18:36

機長と整備長が走って来た。
格納庫からJA112Dを引き出す。
せっかく県病へりへ中央を譲るために、
格納庫へしまった八戸ドクターヘリだが、
緊急出動のために、再び引っ張り刺された。
エンジンスタートし、メインローターが回り出す。
最初はゆっくり、僅かに地面側に傾いた4枚プロぺラは、回転数を上げると、
地面と水平になる。
そして、4枚の羽が判別できなくなる。

ナースと河野医師が走って乗り込む。
「出動はどっち?」私は車庫から大声で尋ねた
「○○○です。交通事故。子供。・・」河野医師は大声でこちらに叫んでくれた。
が、エンジン音にカキ消され最後は聞き取れなかった。

ドクターヘリ要請は○方面。
フライトナースと河野医師はアットいうまに、
高度420mに上がっていった。

ドクターヘリ出動に絶好の青空。
・・・・・
そろそろ、青森県病ヘリが来るのかな?
私は、西の青い空を見上げた。
雲ひとつない。
八甲田山越えは気持ちいいに違いない。
県病へりは八戸ドクターヘリが離陸した無人のヘリポートに下りられて、
ちょうど良かった。
などと考えて、私はヘリポートドアから室内に入った。

そして、CSに向かう。
「県病ヘリの着陸は何時頃ですか?」私
「いえ、それが県病ヘリは今、津軽半島三厩に向かって出動しました」CS
三厩とは、源義経伝説がある海岸の町。
三頭の龍馬を操って津軽海峡を越えて義経が北海道に渡った伝説。
「えつ、それじゃ、心臓外科の患者はどうなるの?」私
「この時間は2機とも無理です」CS
(続く)


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