ドラマを越える八戸ヘリ  その5

2014年02月26日 18:21

私は、ドクターヘリの中で、沼宮内ナースと、木村医師に説明した。
採石場のベルトコンベヤー事故は、
いつも同じパターンだ。
患者が会話できればたぶんこう言うよ。
「大きな石が、ベルトコンベヤーに挟まり、
停止したので、本当はダメなですが、
石を手で取り除こうとしたんです。
石がどけられたら、急に
ベルトコンベヤーが動きだし、
作業服の袖が引き込まれました。
ヤバイと思って、
助けの声を上げますが、
ベルトコンベヤーの音にかき消されました。
緊急停止ボタンに押す前に、
肩も引き込まれました。
痛みを感じるまえに、
腕が変な方向に曲がりました。
腕が挟まり、再び、ベルトコンベヤーは停止しました」
私は、一気に説明した。
まだ見ぬ患者のことを予想して。
「へー」木村医師
「じゃ、ベルトコンベヤ外傷で気を付けるのは何?」私
「切断の高さ、神経麻痺、動脈出血」木村医師
「それから」私は催促した。
「感染の怖いです」木村
「まず、安全確認。
ヘルメットをかぶって入ることだ。
だけど、今回は救出されて、
救急車内で診察することになるので、
安全確認は、軽くていい」私
「四肢の虚血より、
胸部外傷だよ」私
「たしかに、ベルトに肩まではさまれると危ない」木村
「そう、受傷現場を見れば、胸部外傷を想像できるが、
救出された救急車内では、局所の腕にだけとらわれる」私
「胸部の血胸、気胸、肺挫傷、骨折を見ます」木村

11時2分EC135は東英中学校グラウンドに着陸した。
(続く)


コメント

  1. Mai | URL | ab6lRUM.

    こんな事は実際にも起こるんですね。
    私は、コードブルーを見て誰かに感謝される仕事に就きたいと思いました。
    私は、親から見るととても真面目だそうです。
    でも、自分的には自己主張が弱く発言などもあまりできません。
    合っていると分かっても自分の答えに自信が持てません。
    フライトドクターのみなさんは、自分の腕に自信があり、即座に現場の状況を判断して処置をされていると思うのでとても凄いと思います。
    Blog楽しみにしています。

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