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劇症型溶レン菌感染症 最終

2013年12月18日 18:07

貫和医師と和田医師が両側ソケイ部から
血液の検体を抜き取った。
血液培養に提出する。
抗菌薬を入室と同時に開始する,
大量輸血を開始する。
敗血症の治療が始まる。

持続緩徐式血液濾過透析・
経皮的心肺補助装置(PCPS)・
大動脈バルーンパンピング
を含む集学的治療を行った。

紫斑は全身に拡大した。

最大限の治療を行っているが、
どんどん悪くなる。
救うことが出来ないのか。

劇的救命チームは粘る。
あきらめない。
これくらいの状況から大逆転したこともあった。
「一家の大黒柱を救えなくて
救命救急センターの看板は偽りといわれるぞ」
わたしは、尻をたたいた。

しかし、力及ばず。
入室70時間後に死亡した。
入室時の血液培養からStreptococcus suis(スイス菌)が検出された。

スイス菌。
スイス菌は養豚産業に経済的な被害を与えるだけでなく、
感染したブタやそのブタ肉に接触したヒトに
髄膜炎や敗血症を引き起こすこともあるため
人獣共通感染症の原因菌としても注目されている。
感染した子ブタはほとんど子供の頃に病死するので、
精肉に回ることはない。
食品として出回る豚肉は問題ない。

養豚業者の下痢・後頸部痛では本症を念頭に入れる。
養豚業者の命がけの労働で食卓に豚肉が並ぶ。
感謝して、豚肉を食べよう。

この事実を都会の消費者は知らない。
(劇症型溶レン菌感染症 完)


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