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ボタンの掛け違い その3

2013年12月10日 18:08

ドクターヘリの武器は、
救急専門医が現場で治療を開始する。
搬送時間の短縮。
さらに
現場で治療戦略が立てられるので、
ERでの初期診療が活性化すること。

吉岡医師からの連絡で八戸ERは騒然となった。
「ショックです」齋藤医師は電話を切りERのみんなに伝わる声で言った。、
「輸血加温装置、救急室開腹,開胸手術準備、AB型血10単位」さらに続けた。

9時28分現場離陸
EC135の中で、
上空で患者は暴れた。
ショックの3期だ。
血液量の30%を越えた出血になると
患者は暴れる。

70kg体重なら約5Lが血液。
暴れている男性は1.5L以上の出血がある。
さらに40%を越えると昏睡状態。
無線でCSに伝える。
「ショック進行、意識障害でています」
ショック+意識障害で頭部外傷合併と考えるのは素人。
この場合はショックによる意識障害として
全力で出血を止めに行く。
止血できたら、頭部のことを考える。
吉岡医師に予想は、出血性ショックがメインだった。
9時36分八戸市立市民病院着陸。

八戸ERに入室した男性に救急医が四方から群がる。
三次救急施設の本領発揮だ。
この体制に持ってくるまで
9年。

わたしは、膨れ上がった腹を見て、
「接触時もこれくらい膨れ?」
「悪化しています」吉岡
「それじゃ、やはり手術だ」私

ERの診察ベッドの男性には、
青い大きな滅菌布がかけられた。
丸橋医師と野田頭医師がソケイ部の動脈に
針を刺していた。
大動脈遮断カテーテルだ。
心停止前に大動脈の中で、風船を膨らませることで、
下半身の血流を止めて、
心臓、脳血流を保つのが目的。
出血による心停止を防ぐ。
患者の状態は切迫していた。
(続く)


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