溺水 前編

2013年11月11日 23:01

夏の話です

冷夏が過ぎると、暑い日が続いた。
いったい、夏は来ないのかと心配したが、
暑い日がついに来た。
気温は30度ちょうど。
夏休みの若者は、
仲間でみんなで海へ行く。
浜辺でバーベキュー。
中には、炎天下で冷えたビール。
海でボート遊び。

男性は、ボート遊びをしていた。
友人が気づいたとき、
なぜか、ボートから降りて、水中を見ているようだった。

次の瞬間も同じだった。
「あれ?」
友人たちは、名前を呼びながら海に入った。
岸から10mくらい。
そう遠くはない。

男性の呼吸はなかった。
友人たちは急いで、砂浜へ引き上げた。
そして、心肺蘇生術の開始。
あるものは、119通報。
あるものは、AEDを探す。
しかし、その海岸にAEDはなかった。

八戸消防は、119通報を受けて直近救急隊、消防隊を出動させた。
同時に、切り札、八戸ドクターヘリ出動だ。
海岸まで、消防から遠い。
「ひょっとしたらドクターヘリが先着するかもしれない」
八戸消防指令室はそう思った。

EC135は要請を受けて5分で離陸した。
飛行時間6分。

海岸上空にドクターヘリは先着する。

赤車、白車はまだ。

海岸には、人が群がっていた。

整備長は、少しはなれた前方の岸壁を指差した。
あそこなら、
人はいない。
広さも十分だ。
(続く)


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