頭部外傷 最終

2013年04月17日 18:15

男性は目を開いて会話できる状態で救命救急センターに入院となった。
吉村隆文医師は、肝硬変の影響で、頭部外傷が悪化するはずだ。
その時は、急激に意識が悪くなる。
気管ソウカンして、頭部CT撮影になる。
その時は手術だ。

救命救急センターナースは、その変化を見逃さないように、
しっかりと観察する。
・・・・・
心配したことが起きてしまった。
意識が2時間半後急に悪化した。
眼が開かない。
いたみ刺激で動かない。
会話しない。
3時間後の予定CT,撮影の前に
意識が悪くなった。
吉岡医師は気管ソウカンした。
酸素を保つこと、二酸化炭素を適正にすること。
そのために、気管ソウカンする。

他に、脳に悪いことを避ける。
血圧を保つこと。
血糖値を下げすぎないこと。
発熱を抑える。

CT室では、予定より早くCT室に現れた男性をみても、
放射技師は文句も言わない。
それは、患者の状態悪化と、命に関わることを知っているから。
予定を組んでCT撮影している放射線技師にとって、少し困ることだが、
男性の命に関わることには、誰もが協力する。

CT結果は悪かった。
右脳、左脳、中央の脳に出血がある。
これでは手術で手を出せない。
脳外科医師は、判断した。

救命救急センターに戻った男性には、低体温治療が始まった。
脳集中治療だ。
脳圧を測定するために、頭蓋骨に1円玉くらいの穴を開ける。
その穴を通して、糸のような細さの圧センサーを差し込む。
圧センサーは、脳の圧を良く教えてくれる。

首の静脈から頭に向けて、カテーテルを入れる。
脳からもどって来る静脈血を検査して、脳の損傷、脳の血流を判定する。

体温は、34度に設定され、冷却装置がオートで、男性の体温をコントロールする。

「吉岡先生、予測救命率はいくら」私
「67%です」吉岡医師
「肝硬変は苦しいけど、がんばれ」私
「はい」吉岡
脳集中治療は続いた。

頭部外傷 完



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