冬の悪天候 その6

2013年04月07日 18:17

直ぐに、白車は走り出した。
窓の外は明るい。
日没時間まであと15分近くあるはず。
ぎりぎり離陸だ。
消防無線が聞こえた。
「処置に時間がかかるようなら、
ドクターヘリは離陸します。
患者は救急車搬送になります」整備長の声
隊長に確認する。
「隊長、あと、漁港まで何分?」
「3分かかりません」
吉村医師は走りながら血糖検査と静脈路確保を完了していた。
私は、超音波バッグから出した超音波装置を再びしまった。
「日没時間が迫っている。
処置、検査より、搬送を優先させる。
新たな、処置はしない。
モニターはずして、
患者のベルトを確認、
車が停車したら直ぐに降ろすよ。
収容は八戸救命!」
日没前に現場を離陸するのが、ドクターヘリのルール。
さらに、今日は風が強く、
明るいうちに離陸し、帰りたい。
隊長、ナース、隊員、吉村医師は動いた。

「家族の連絡はどうなっているの」ナース
隊長
「まだ、きちんと話していません」
隊長は、携帯電話で八戸消防指令課と連絡を取った。

隊員が言う。
「八戸ERへ携帯電話でセカンドコールしますか」
「お願いします」私
隊員は、バイタルサインを含めて今の状況を電話で伝える。

患者とわれわれを乗せた白車は、大久喜漁港についたらしい。
停車した。
後ろのハッチが外から開けられた。
青いツナギの整備長が立ていた。
「日没に間に合いますよね」私
「十分です。ゆっくりいつもどおりどうそ」整備長
この言葉で、白車を運手してきた機関員は救われた。
患者は、EC135のストレッチャーに移動した。
岸壁には、白波がはじかれていた。
漁船の数がいつもより多い。
シケで非難しているのだろう。
(続く)


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