冬の悪天候 その4

2013年04月05日 18:16

砂地のグラウンドだったが、
海からの湿った風、
浅の降雪で、
零下の気温で、
砂は飛び散るのが少なかった。
小学校の2階の窓には、良い子たちが
張り付いてこちらを見ている。
「これが命を救うドクターヘリだよ」私の声は良い子に聞こえない。

着陸後に整備長は、右ドアを開けた。
右ドアの前方に走る目標が見えた。
メインローターは回転を落とさない。
ゴーゴーとダウンウオッシュがグランドの落ち葉を蹴散らす。
吉村医師は救急青バッグを持ってまず降りた。
それから、私が超音波バッグを持って降りる。
腰をかがめてメインローターの6m範囲を超える。
それから立位になる。いったん立ち止まり後ろを振り返る。
ナースも腰をかがめてこちらへ向かってきた。
吉村医師は私に
「どっち?」やはり、
ナースも?の顔。
やはり、私だけだった。
周到な道の記憶は、
北西の方向を指さし、
「こっちへ走るよ」
私の声で3人一緒に走り出す。
20m走ると、T字路。
「そこを、左」私
ナースは着いてきていた。
30m走ると、大きな道路があるはず。
その交差点を右だ。
私は、空から見た道路と目印を思いだす。
直ぐに見えたのが、一時停止の赤い標識。
「この交差点を右」私
後ろを振り返ると
ナースは一生懸命走っていた。
私は、走るスピードを落とす。
(続く)


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