悪天候でドクターヘリは運休 後編

2013年03月08日 18:40

私は、ドクターカー2号の用意を始めた。
ドクターヘリが運休中。
私が、ドクターカー2号を運転する。
河野裕美医師が、救急バッグを棚から下ろした。

CSは無線を傍受している。
救急隊は、雲見滝を通過しているらしい、
現場着まであと少しだ。

CS十和田消防と電話連絡を取る。
「ドクターカー出動はどうなりましたか」

同時刻、尻内救急車から電話がERに入った。
電話を私が取る。
八戸ドクターカー1号の濱舘医師と喜古医師が乗っている。
サイレンの音が電話の向こうから聞こえる。
ドッキングポイントを出発したらしい。
「意識障害はあるが、ABCはOK.」
そこまで聞くと私は直ぐに彼女の会話をさえぎり、
こちらから言い出す。
「解った、今、重複要請あり。
ドクターヘリ運休中。
十和田湖奥入瀬渓流で、交通事故。
負傷者2名。
ドクターヘリは出ないが、代わって
ドクターカー要請が入るかもしれない。
いつもどおりに、
その救急事案を喜古医師に任せて、
十和田湖奥入瀬渓流へドクターカー連続出動できるか」
「プライマリサーベイはOKです。
本当にドクターカー連続出動が必要なら、考えます。
その間に、もう一度プライマリサーベイを繰り返します。
連絡下さい」

私は電話を切ると、河野裕美医師に伝えた。
「ドクターカー2号は出ない。
ドクターカー1号の連続出動を考える。
八戸からドクターカー2号が出るより、
すでに北のおいらせ町に出動中の
ドクターカー1号を十和田湖に向かわせた方がいい。
ドクターカー1号の濱舘医師の判断に任せる。
だから、ドクターカー2号の準備は解いてね」

CSに電話が入る。
「十和田湖奥入瀬渓流事故の傷病者は
十和田市立病院へ受け入れてもらいます。
ドクターカーは不要です」
「解りました」

私は、ドクターカー医師の持つ携帯電話を鳴らした。
「ドクターカー連続出動なしです」
「はい解りました。あと、ER到着まで20分です」

予想通りの時刻、
二人の医師が乗った救急車が八戸ERに着いた。
(完)



コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)

    トラックバック

    この記事のトラックバックURL
    http://doctorheli.blog97.fc2.com/tb.php/1301-bc114c48
    この記事へのトラックバック