海の町八戸 その7

2013年02月03日 18:50

第2話 
津軽地方を覆う雨雲は、八戸上空に近づいた。
機長は運休の決断をする。
先の溺水患者をERに連れてきてわずか30分後だった。

八戸上空がわずかに雲が開いているが、
全域雨だ。
「今から、運休です」CSからPHSで連絡が来た。

続けて行った朝のカンファランスでは、
昨夜のドクターカー出動2件、
救急車搬入5件。
心肺停止1件、
のプレゼンが行われた。
病棟急変で死亡が1人、こちらは当直医の私がプレゼン。
カンファランスは進む。

原医師の持つダイレクトブルーPHSが鳴る。
ドクターカー出動だ。
原医師は短い会話のあとで、
カンファランス室から出ようとした。
「鳩山研修医!ドクターヘリ運休中だから、
代わりにドクターカーで出動していいよ。
原医師さえ良ければ」私
「じゃ、出動します」鳩山研修医は立った。
二人は消えた。
大柄な二人が、抜けると、
救命カンファランス室は、急に広く感じた。

朝の救命カンファランスが終わり、
救命救急センター回診に移る。
救命救急センターをCCMと呼んでいる。
Critical care medicine.
CCM1ベッドの大動脈損傷、骨盤骨折男性を終え、
CCM2ベッドの脳挫傷、腎損傷で腎臓摘出、
人工呼吸中の男性、明日顎の骨折の手術予定。
CCM3ベッドは、肺炎ARDSで人工呼吸中。
CCM4ベッドは、骨盤骨折、脳挫傷、
フレイルチェストで人工呼吸中。
CCM5ベッドは肺炎人工呼吸中。
CCM6ベッドは心肺停止蘇生後、心臓カテーテル治療、
低体温治療終了し、
奇跡的に意識が戻った男性。高気圧酸素治療中。

CCM7ベッドに回診がうつった。
10時3分このとき、
私の右胸のドクターヘリ出動コードブルーPHSが鳴った。
(続く)


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