第13回専門医の在り方に関する検討会報告

2012年12月08日 17:19

2012年11月29日厚生労働省で会議が行われた。
検討会の構成員として参加した。

医師の養成数や医療提供体制における位置付けなどについて議論した。

専門医養成の目標に「地域医療の安定的確保」を掲げる厚労省案に異論が続出した。
日本医師会小森常任理事、自治医大桃井教授は、
「専門医は医師の質を高めるための制度。
地域医療の偏在是正を目的として考えるのは順序が違う」

日本専門医制評価機構池田理事長は、
「専門医制度では数が規定されるのは当然の話で、
地域医療の状況悪化はる絶対に避けなくてはいけない。
地域医療への影響もある程度配慮するべき」と述べた。

桃井教授は「へき地での医療は、専門医にとって周辺領域を学ぶ貴重な機会。
学会で作る養成プログラムの中に、一定期間の地方配置を組み込むようにしたい。
国が専門医制度にお金を出す以上、医師の配置には、国が責任を取ってほしい」と述べた。

私は
「麻酔科、小児科、産科、リハビリ科、救急医師不足など診療科の偏在を解消するには、
DPCデータを学会に公表して、
現状が把握できれば専門医の不足や格差が分かるのではないか」と提案した。

高久座長は「偏在を完全に無視すると、医療に大きな影響を与える。
専門医が広がった結果として、ある程度地域偏在等が改善されれば良い」とまとめた。
・・・・・ 

都道府県毎に行われている医療提供体制における
専門医育成プログラムの成功例を静岡県医師会鶴田理事が
「独自に、専門医育成プログラムを作り、
静岡県内の医学生や研修医などに対して医学修学資金を提供したり、
県内就職を促進するための情報発信をしている」と発表した。

大阪府健康医療部高山部長は
「自治体毎の専門医育成制度には億単位の金がかかっている。
地域は、厚労省からの地域医療再生基金がなくなったあとのサポートも心配している」
と指摘した。
・・・・・

専門医の情報について、国民にどこまで周知するかが論点となった。
虎の門病院山口院長は
「学会の中には現在、個人情報を理由に公表していないところがある。
今回の制度改革では、専門医に公的な責任を負っていることを自覚させる必要がある。
情報をオープンにしない医師には資格を与えないことも必要」と話した。
・・・・・
 
国の関与の在り方についての議論では、
慈恵医大森山院長は
「専門医修練のために若手の医師が増加して地域に出るはずだ。
都市部だけでは症例が足りない。
研修病院の体制を充実しないと、地域で医師の教育できなくなる。
そこを国として財政援助してほしい」と述べた。

桃井教授は、
「地域の研修病院にこそ24時間保育、
病児保育などがないと、子育て中の医師を派遣できない」と話した。
・・・・

次回は、総合医についての議論が予定されている。

明治維新、敗戦後、そして今回の医療改革。
我が国の医学界にとって歴史に残る大改革と認識している。


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